書籍詳細

『日本食GLOBALIZATION』

中原 誠

出版社名:幻冬舎メディアコンサルティング

発行年月:2025年4月

世界が求める「日本食」、成功の鍵はマーケティングと経営にあり。

美味しさだけでは、世界で勝てない。日本発・日本食ビジネスを海外市場で成功に導くポイントとは?

「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、日本の食文化は世界中で高い人気を博しています。しかし、海外の「日本食ビジネス」の実態を見ると、多くの店舗が現地企業によって運営されており、日本人が想像もしないような料理が「日本食」として提供されています。イギリスでは鶏肉のカツの上にご飯を盛りカレースープをかける「日本風カツカレー」が人気を集め、中国では寿司店を名乗りながら唐揚げやたこ焼きを主力とする店舗が何千店も展開されています。著者は、こうした料理が各国で「日本食」として受け入れられ、ビジネスとして成功している一方で、日本人による本格的な日本食ビジネスの海外進出は多くの場合失敗に終わっていると述べています。

銀行員を経て、上場企業のレストラングループで経験を積んだのち実家のラーメンチェーンを承継した著者は、「日本発の日本食企業」による海外進出の多くが失敗してしまうのは、「本場の味」にこだわるあまり現地の嗜好や食文化とズレが生じてしまうことが最大の要因であると指摘しています。そして海外市場で成功するためには、「おいしい料理を提供すれば売れる」という感覚的な経営(右脳的思考)だけではなく、徹底的な市場調査やターゲットに合わせたメニュー開発、価格設定といった論理的な経営(左脳的思考)が不可欠であると述べています。こうした考えのもと海外進出を果たした著者の経営するラーメンチェーンは、現在ではアメリカで8店舗を展開するまでになり、売上も社長就任前の年商15億円から40億円へと事業を大きく成長させています。

本書では、著者の海外挑戦の軌跡を通じて、各国の市場特性に応じたマーケティング手法、現地消費者のニーズをとらえたメニュー開発、現地スタッフのマネジメント体制など日本食ビジネスの海外展開における実践的なノウハウを詳しく解説しています。
世界で起業を目指す若者、飲食業界で海外進出を検討する経営者、日本食文化の魅力を国際的に広めたいと考える人におすすめの一冊です。

株式会社麺食
社長

1973年生まれ。大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)に入行し法人営業を担当。2001年に退職してベンチャー・リンクに入りFC のノウハウ等を学んだのち、グローバルダイニングにて飲食の現場経験を積んだ。2005年に父親の経営する株式会社麺食に入社後、サービス面・衛生面のマネジメントを徹底、売上の可視化、理念策定、有名企業とのコラボレーションなどさまざまな施策で事業を拡大してきた。社長就任後は優秀な人材の登用に注力。さらに海外進出を手掛け、就任からわずか十数年で年商15億円から40億円へと事業を成長させている。

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