前回は、「オリゴ糖」は本当に腸に良いのか検証しました。今回は、定番のダイエット食材である「こんにゃく」や「リンゴ」が、本当にダイエットに役立つのかを見ていきます。

こんにゃくもリンゴも、便秘対策には有効だが…

こんにゃくは、食物繊維が豊富なことで知られる食品です。この食物繊維はグルコマンナンといい、胃や小腸の消化酵素では分解されないため、大腸まで達して便のかさを増し、排泄を促してくれる作用があります。

 

プルプルした硬めのゼリーのような食感も、表面のぬるぬるも食物繊維によるものです。さらに、グルコマンナンは乳酸菌などの善玉菌のえさになるため、善玉菌が増加し腸内環境が改善されると言われています。

 

一方、リンゴはペクチンという食物繊維が豊富に含まれています。ペクチンも、こんにゃくのグルコマンナンと同様、便のかさを増やし排泄を促すとともに、大腸の善玉菌のえさにもなります。

 

これらのことからこんにゃくもリンゴも便秘対策には確かに頼りになる食材といっていいでしょう。

「その食材しか食べない」ダイエット法は危険

しかし、特にダイエット志向の強い、若い世代の女性の中には、朝昼晩すべてこんにゃくしか食べない、とか、主食をリンゴに置き換える、といった極端なやり方をする人がいて、健康面で懸念しています。

 

その食材そのものがどんなに便秘解消や、あるいはダイエットに向いているとはいっても、それだけしか食べないというのでは、栄養バランスが崩れるので健康的とはいえません。

 

例えば、リンゴに含まれる果糖は、摂りすぎると中性脂肪を増やす原因になります。リンゴを主食代わりにするくらいなら、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な玄米飯や雑穀入りの米飯のほうが、腸にもダイエットにもずっと良いのではないでしょうか。

本連載は、2016年4月30日刊行の書籍『不老「腸」寿』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

不老「腸」寿

不老「腸」寿

村田 公英

幻冬舎メディアコンサルティング

本書では、約50年の長きにわたり乳酸菌の研究を行ってきた著者が、本当に効果のある腸内改善のノウハウについて解説していきます。 「乳酸菌生産物質」を活用した腸内改善を行えば、100歳まで健康に長生きすることが可能にな…

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