「私がお金をあげるから」義母からの電話に、積年の違和感が爆発
「旅行くらい行きなさいな。私がお金をあげるから。仕事で頑張っている亮介を、家でも責めたらかわいそうよ」
夫が自分との話を母親に話したのだ――。そう察した綾乃さんは、怒りより先に、なんとも言えない疲労感を覚えました。
夫婦の間の話が、また義母に筒抜けになっている。そして、義母が「お金を出してあげる」と言えば、夫はそれを当然のように受け入れる。綾乃さんは、これまで胸の奥にしまってきた言葉を、ついに口にしました。
「いつも助けてもらって感謝はしています。でも、私たち夫婦の問題に口を出すのは別ではありませんか?」
すると義母は、少しも悪びれることなく言いました。
「家族なんだから、心配して口を出すのは当たり前でしょう。お金だっていつも援助しているし、そのくらい言う権利はあるはずよ。あなただって助かっているだろうに、どうして今回はそんなに突っぱねるの?」
その言葉を聞いて、綾乃さんは、はっとしました。お金を出してくれたことと、私たちの家庭に口を出していいことは、本当に同じなのだろうか、と。
これまで助けてもらったことを否定するつもりもありません。しかし、援助を受けたからといって、夫婦の家計や子育て、夫婦喧嘩にまで介入されることを受け入れなければならないのでしょうか。
綾乃さんは夫にはっきり伝えました。
「これからは、私たちでやっていける範囲で生活を楽しんでいきたい。お金をもらっているから、私は何を言われても我慢しなきゃいけない、という関係にはなりたくない」
自分たちの家計は夫婦で考える。自分たちの家庭のことは、自分たちで決める。そのためには、義母からの金銭的な援助には甘えられません。
「お義母さん、もう援助は結構です」
――これが綾乃さんの決断でした。
