久しぶりの帰省で、親との会話を楽しむ穏やかなお盆休み。しかし、そんな一家団欒の場で母親の口から飛び出した「爆弾発言」に、上場企業に勤める息子・タクヤさん(仮名・38歳)は、一瞬にして血の気が引いたといいます。純粋な「親心」が、一歩間違えれば息子の懲戒解雇や犯罪にすら発展しかねない恐ろしいトラブルとは……。1級FPの桐山昌也氏が、身近に潜む株式投資のリスクについて解説します。
「インサイダー取引」が疑われたとき、取るべき3つの行動
仮に母親が今後、独自の判断で株を売却した直後に会社から重大発表があった場合、外形的に「発表直前に親が株を売って利益を確定させた」ように映り、情報漏洩が強く疑われます。
こうした事態を防ぐため、タクヤさんが取るべき行動は以下の3点です。
1.事実関係の把握:いつ、いくらで、どの証券会社を通じて買ったのか正確に聞き出す。
2.会社への自主申告:速やかに自社のコンプラ担当部署に「帰省時に初めて知った」と報告し、指示を仰ぐ。
3.母親への念押し:今後、許可なく追加購入や売却を絶対にしないよう、強く約束させる。
お盆や年末年始の帰省は、家族・友人のコミュニケーションを深める大切な時間です。応援してくれる人たちを犯罪者にしないためにも、上場会社のインサイダー情報の取り扱いと投資のルールについて今一度確認し、話し合ってみてはいかがでしょうか。
桐山 昌也
株式会社ライトオブライフ
代表/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
株式会社ライトオブライフ
代表/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1976年生まれ。京都大学経済学部卒、MBA(経営学修士)取得。銀行およびメーカーにて、スイス駐在や大学院派遣を含むエリートキャリアを歩む。
金融業界の内側に身を置く中で、世に溢れる「無料相談」の実態が、顧客不在のセールス手法に偏っていることに強い疑問を抱く。「本当にお客様の立場に立った、嘘のないアドバイスを届けたい」という理想を追求するため、2024年に独立。
現在は大阪を中心に、自ら足を運ぶ「出張型FP」として活動。保険や株の販売を一切行わない「完全中立の立場」を貫き、金融機関での実務経験を活かした「難しい手続きまで並走できるプロ」として、家計や資産運用の悩みに寄り添っている。
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