「仕様」にかけるお金をケチると…
前回の続きです
次に、建物編の最後、仕様についてお話しします。
仕様とはどういうことか、あまりピンとこないかもしれませんが、「住む人にとっては快適で便利か、オーナー様にとっては高付加価値仕様で、メンテナンス費用を軽減できるものかどうか」といえば、わかりやすいでしょうか。
これは、アパートを一見しただけではわかりにくいのが普通で、どうせわからないからと、企業側は、建物の正面からのデザイン性だけを良くし、仕様にあまりお金をかけません。かけても、売上アップの期待はできませんし、逆に利益を圧迫しかねないからです。
しかし、そのツケと言っては言いすぎでしょうか、住む人は不快な思いをし、不便を感じ、オーナー様には、メンテナンス費用がかさむ事態が待ち受けています。だとしたら、仕様は、無視できない重要項目であることがおわかり頂けると思います。
では、実際にはどの部分の仕様にこだわったほうが良いのでしょうか。
木造や軽量鉄骨造りのアパートは、音漏れに弱い面があります。そのため、壁1枚で隣の部屋とつながるような、いわゆる羊羹型のアパートは、入居者より「隣の話し声やテレビの音が聞こえます。うるさいので注意してください」と、クレームが入ります。また、1階の方は、「2階の足音がうるさいので、静かにするよう注意してください」と、やはり不快な思いをし、改善されなければ、最悪の場合「もう我慢できない」と、退去してしまいます。
空室になれば、結果オーナー様が、そのツケを払わされる羽目になるのです。
部屋同士の音漏れを防止する間取りとは?
そのような事態にならないよう、弊社では様々な取り組みをしています。まず、隣同士の部屋は、水回りや収納スペースで仕切るように間取りを工夫し、しかも全室角部屋になるよう配置し、音漏れを防止します。
[図表1]
上下階については、防音対策として、1階天井と2階床下の間に何重にも防音素材を重ね、震動が階下に伝わらないよう対策を取り、解決を図りました。
その効果に関しては、各支店の内覧会にて来場者の方々に実際にご体感いただき、高評価を頂いております。
[図表2]