俺より先に逝くなんて…〈ピーク年収1,000万円超〉72歳元エリート夫。「俺が養ってきた」と自信満々だった男に、妻の死後1年で起きた“まさかの変化”【CFPの助言】

俺より先に逝くなんて…〈ピーク年収1,000万円超〉72歳元エリート夫。「俺が養ってきた」と自信満々だった男に、妻の死後1年で起きた“まさかの変化”【CFPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

長年「夫が稼ぎ、妻が家を守る」という役割分担で暮らしてきた家庭で、定年退職後に妻が亡くなると、残された夫が急速に生活力を失っていくケースは少なくありません。お金はあるけれど、日常が立ち行かない……。今回はトータルマネーコンサルタント・CFPの新井智美氏が、このような問題に対する注意点や解決策について解説します。

息子の隔週訪問が転機に

状況を重く見た大輔さんは、隔週で実家を訪れることを決めました。通帳や保険証券を整理し、毎月の固定費を一覧にまとめ、ゴミ出しのカレンダーを冷蔵庫に貼るだけでなく、簡単な料理を一緒に作り、買い物にも同行しました。

 

重要なのは、すべてを代わりに行うのではなく、健一さん自身ができることを少しずつ増やすことでした。

 

同時に、地域のシニア向け体操教室への参加をすすめました。最初は消極的だった健一さんも、顔見知りができると外出の機会が増え、服装や身だしなみにも再び気を配るようになったといいます。

老後の備えは「金額」だけでは足りない

健一さんのケースが示しているのは、老後の安心は「資産額」だけでは決まらないという現実です。5,000万円の貯蓄があっても、生活力と人間関係が失われれば、心身は急速に衰えます。

 

夫婦が元気なうちにできる備えは明確です。

 

・家計や契約情報を夫婦で共有する
・退職前から家事を分担し、自分で完結できる家事を持つ
・家庭外の居場所をつくる

 

「誰かの役に立っている」という実感を持てる環境が、何よりの防波堤になります。お金は大切ですが、それ以上に大切なのは、ひとりになっても回る生活の仕組みと、人とのつながりを絶やさないことです。

 

老後の本当の備えとは何か。健一さんの変化は、その問いを私たちに突きつけています。

 

 

新井智美
トータルマネーコンサルタント
CFP®

 

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