ご祝儀の「3万円」には何が含まれているのか?
なぜ「2万円」がこれほどまでに波紋を呼ぶのか。それは、友人や同僚に対するご祝儀の「3万円」が単なるお祝い金以上の意味を持つパッケージだからです。
「ゼクシィ 結婚トレンド調査2024」によると、結婚式(挙式・披露宴)の全国平均総額は 343万9,000円。どれぐらいの費用を式にかけているかはケースバイケースとはいえ、披露宴の料理、飲み物、引き出物の実費は、多くの場合、一人あたり2万円〜2.5万円ほどかかるといわれています。
また、会場のセッティングや準備にかかる労力への敬意という意味合いも。実費を引いた残りの数千円が、ようやく新郎新婦の門出を祝うプレゼントとしての部分になります。
つまり、Bさんの2万円は、実費すらカバーできていない可能性があるわけです。きちんと式を挙げた経験があるほど「2万円では厳しい」と思うのかもしれません。
周囲が非常識と感じるのは、「お祝いに来たはずが、新郎新婦に奢らせている」という構図が透けて見えるから。Bさんに関しては、経済的に困っていないことが明らかだったので、なおさらだったのでしょう。
現代における「ご祝儀」の考え方の基準
物価高や不景気が進む中、Bさんのような「割り切り派」や、「経済的に厳しい」という人は今後増えるかもしれません。考え方は人それぞれですが、社会人として円滑な人間関係を維持するためには、下記のようなポイントを意識することも必要です。
1. 「出席するなら3万円」が基本
もし家計が苦しい、あるいはそこまで親しくないと感じるなら、「欠席して1万円(またはお祝いの品)を贈る」のがスマートな選択です。物価高の影響は結婚式も例外ではなく、2万円では完全に赤字というケースも見れらます。披露宴に出席しながら相場を下回るご祝儀を渡すことは、迷惑になる可能性があります。
2. 「偶数は避ける」というマナーの現在地
「2(別れる)」を連想させる偶数はタブーとされますが、最近では「ペア」と捉えて2万円でもOKという風潮もあります。ただし、それはあくまで「新郎新婦との合意」や「学生など収入が不安定な場合」に限られます。安定した職があるなら、伝統的なマナーを優先する方が無難です。
3. 「自分軸」と「他人軸」のバランス
Bさんのように、自分の資産形成のために他人への慶弔費を削るのは、「信頼残高」を現金化して削っているのと同じです。お金は貯まりますが、何かあった時に助けてくれる友人や仕事での協力者は減っていく。そんな“見えないコスト”も考える必要があります。
Bさんの行動は「支出を抑え、資産に変える」という正しい行動に見えるかもしれません。しかし、人間社会において信頼は最大の資本とも考えられます。Bさんは2,800万円のマンションを手に入れましたが、職場の同僚からの「あいつは損得だけで動く人間だ」という評価は、恐らく一生ついて回ります。
「行きたくないのに、呼ばれてしまった。断るに断れない。ご祝儀だけではなく洋服や交通費もかかり、二次会費用まで徴収される……」など、別の角度の悩みもあるでしょう。
ただ、Bさんのように「噂話の主役になってしまった人」にならないためには、節約する場所とケチってはいけない場所を明確に分けることが、賢いお金の守り方といえるのではないでしょうか。
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