期待インフレ率の高まりを受けて、不動産投資に関心を寄せる個人がじわりと増えている。背景には不動産を含めた物価の上昇や将来の年金受給への不安などがある。足元の物価高を受けてインフレに強い「実物資産」である不動産に資金シフトが進みつつあり、不動産価格は今後も高値を維持するとの指摘が多い。特に人気なのは初期費用が比較的安価なマンションへの投資だ。国内の一部では外国人による不動産取得の規制を求める声もあるが、老後の生活資金など将来の安定収入を確保するための手段として検討している個人も少なくない。

マンションやアパートへの投資への関心高く

調査は不動産関連のITサービスを手掛けるGAテクノロジーズが2025年10月22~27日にインターネットを通じて実施した。対象は20~50代の男女で、有効回答数は6,041人だった。アンケートで「不動産投資に興味があるか」と聞いたところ、「とても興味がある」が6%、「やや興味がある」が24.5%となり、合計で30.5%に達した。

 

「不動産投資に興味がある」と答えた人に対して、興味のある不動産の種類を聞いたところ、「マンション(一室)」が56.8%に達し、最も多かった。マンション(一室)の投資は初期費用が他の不動産投資と比較し抑えられるほか、今後の価格上昇も見込めることが背景にあるとみられる。

 

「一棟アパート」との回答も38.3%と高い比率を占めた。「戸建て」は23.1%、「一棟ビル」は22.2%だった。「海外不動産」は11.0%とどまった。言葉の壁や取引制度・慣行の違いから、国内に比べて海外不動産を選択する人が少なかったとみられる。

用意できる初期費用は300万円未満が過半数

もっとも、個人の不動産投資の予算は必ずしも潤沢とはいえない。「初めて不動産投資をする場合、初期費用をどの程度準備できるか」と質問したところ、最も多かったのは「10万円未満」(16.1%)。次に多かったのは「100万円以上300万円未満」で14.8%だった。用意できる初期費用が「300万円未満」と答えたのは、合計で56.7%と過半数に達した。「1,000万円以上」との回答は4.8%にとどまった。

 

多額の資金投入を伴う個人の不動産投資には不安を抱く個人も少なくない。アンケートで不動産投資への具体的な懸念点を聞いたところ、最も多かったのは「知識不足」で44.6%だった(複数回答)。「物件価格の下落」(44.5%)、「空室リスク」(44%)もほぼ同じ比率を占め、将来の収益確保への不安が大きいことが浮き彫りになった。「多額のローンを組むこと」(41.6%)、「管理・運用の手間」(39%)、「災害リスク」(32.4%)との回答も多かった。

 

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