(※写真はイメージです/PIXTA)

親の相続をきっかけに、家族の絆が壊れてしまうケースは少なくありません。中でも火種になりやすいのが、「実家に住み続けるきょうだい」の存在です。経済的に自立していない場合や、親の介護を担わないまま遺産に関わる場合、他の相続人との間に深い亀裂が生まれることもあります。今回は、認知症の母の介護をめぐって姉妹と長男が対立し、遺産をすべて放棄してもなお関係が絶たれてしまった事例を紹介します。

「いい加減にして」長女を絶句させた、長男の一言

もちろんカズオさんは寝耳に水。疑問符だらけの返事が返ってきます。サキコさんは丁寧に話を続けます。

 

「お母さん、もう足腰弱いでしょ。家の階段でこけたりしたら大変じゃない。お父さんの貯金も結構あるし、老人ホームに入ってもらうタイミングかなって思って。兄さんは家を継いでよ。私たちは何も要らないから。お金もあげるよ」

 

これが、姉妹で出し合った結論でした。父の遺した預貯金はお母さんの老人ホーム代、そしてカズオさんの生活費に充てる。加えてカズオさんには家を継いでもらう。私たちは相続放棄をする。お母さんの面倒は姉妹で見る。……家族のためを想った、最大限の計画です。

 

そんな思いを知ってか知らずか、カズオさん、数分沈黙を続けます。見守るサキコさん。「何か考えがあるなら言って」と言葉を続けようとしたそのとき、静かに口を開きました。

 

「まあ別にいいけど……俺の服とか、どうなるんだ? お前がやるの?」

 

沈黙。そして「…………は?」と一言、いや一文字だけこぼれ落ちたサキコさん。自身の兄が何を言っているのか、理解するのに時間がかかりました。

 

「いやだから、洗濯とか料理とか、俺の分はお前がやるのか? それならいいよ」

 

真っすぐな目で言い放ったカズオさん。母の心配など一切しておらず、自分の日常をどうしようか、考えあぐねていただけのようでした。兄の素朴すぎる質問に、「やるわけないでしょ」とうんざりした声をあげます。

 

「私もヨシコも生活があるの。子どももいるし。兄さん、一人暮らししたことあるし大丈夫でしょ? お金もあげるんだから、いい加減自立してよ」

 

優しく諭すつもりでしたが、ダメでした。積年の恨みつらみが怒涛のように押し寄せます。罵声を浴びせるのはなんとかこらえたものの、顔は怒りで真っ赤です。

 

「え、いや、無理だよ。金あるとかそういう話じゃないだろ。俺わかんねえよなんも。どうすんだよ」

 

カズオさんも譲りませんが、話が要領を得ません。とにかく無理だ、ダメだから、を繰り返すばかりで、「駄々をこねている」だけのようでした。

 

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