(※写真はイメージです/PIXTA)

「認知症になっても、なんとかするから大丈夫」──そう親に言われ、安心している人もいるかもしれません。しかし現実には、親が倒れれば最初に連絡を受けるのは子どもです。介護施設への入居にはまとまった費用がかかり、年金だけでは賄いきれないケースも少なくありません。超高齢社会の日本で、「親の介護費用」はいまや多くの家庭にとって現実的な課題となっています。

子どもの「負担額」は壮絶なことに…

80代の年金受給額では、月額20万円もの介護施設代を賄いきれないことがわかります。総務省『家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支』によると、高齢夫婦無職世帯の家計収支の平均は、実収入が25万2,818円。うち22万5,182円が年金を主とした社会保障給付です。

 

貯蓄があれば切り崩すことも可能ですが、夫婦ともに同時期に施設入居となった場合、両親あわせて40万円もの介護施設代が請求されれば、子どもは月に10万円ほどの負担を強いられることになります。

 

一方、在宅介護を選択した場合。家計経済研究所『在宅介護のお金と負担 2016年調査』によると、在宅介護で1ヵ月あたりにかかる費用は、全体平均で5.0万円、要介護5認定だと7.5万円になります。なお全体の中央値は3.3万円です。高額な介護サービスを使う世帯によって平均の介護費用は大きな影響を受けたようです(介護サービスにかかる金額の平均は1.6万円)。

 

在宅介護では、両親の年金で日々の支出を賄えるといえましょう。ただ、骨折などで歩くのが困難になったら、車いすの手配や家のリフォームも検討されます。加えて在宅介護では「時間」の面も負担になることは明らか。

 

厚生労働省の『2022年 国民生活基礎調査の概況』によると、在宅介護にかける時間は「ほとんど終日」が19.0%、「半日程度」が11.1%、2~3時間程度が10.9%です。また、要介護4では41.2%が「ほとんど終日」要介護5では63.1%が「ほとんど終日」と回答しています。

 

いずれにせよ、子ども世代には、「老後のための貯蓄」もさることながら「親の介護のための貯蓄」が必要になっているといえるでしょう。資産形成の重要性がますます高まっています。

 

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