(※画像はイメージです/PIXTA)

職場におけるセクシャルハラスメント、いわゆる「セクハラ」は労働環境や労働者に悪影響を与えます。場合によっては裁判に発展することも少なくありません。実際、2025年10月23日に行われた裁判では、40代女性に対する元同僚男性からの発言がセクハラに認定されました。職場でのセクハラに、個人と会社はどのような対策を講じるべきなのでしょうか。弁護士の森大輔氏が詳しく解説します。

※本連載は、森大輔法律事務所が提供するコラムを一部抜粋・再編集したものです。

■加害者に対する処分

事実調査の結果を踏まえてセクハラの有無を会社として判断し、両当事者に伝えます。セクハラの加害者が社内の人間である場合、会社は、事情聴取に基づいて認定した諸事情を考慮して、加害者に対する懲戒処分を決定・実施します。

 

■被害者のフォロー

会社は、被害者が精神的な被害を被っていることを踏まえて対応にあたり、被害者の意向をふまえてセクハラの事実を職場内に広げないよう配慮します。

 

■再発防止のための措置

加害者に対して適切な処分をすることによってセカンドハラスメントの発生を防ぐとともに、今回のセクハラ事案の原因などを分析して、改善策を講じたり、セクハラ防止研修を実施します。

 

■事後対応を怠った場合のリスク

もし、会社がこのような調査や事後対応を十分に行わなかった場合、被害申告を放置したとして被害者に訴えられて損害賠償の支払いを命じられることがあります。

 

先にご紹介した平成21年10月16日大阪地方裁判所の事案は、女性社員からおしりを触られたなどのセクハラ申告があった事案なのですが、会社がセクハラについて被害者から簡単な事情聴取したのみで加害者に対して「誤解をうけるような行為はやめるように」と注意したにとどめたことは違法な対応であったとして、会社は被害者に対する損害賠償を命じられています。

 

ここまで解説したように、昨今、セクハラ、パワハラはじめ各種ハラスメントは、会社にとって身近で深刻な問題となっています。

 

もたもたしてセクハラの被害申告への対応が遅れたり対応を誤ったりすると、被害者に「会社がセクハラを放置した」という悪印象を与え、うつ病になって休職・離職してしまうリスク、会社に対しても損害賠償請求をされるリスク、ひいては、社員全体の労働意欲の低下、会社に対する社会的評価やイメージの低下という重大なリスクを負うことになります。


したがって、社内でセクハラの被害を認知した場合、会社は速やかに適切な対応を取ることが重要です。

 

 

森 大輔
森大輔法律事務所 代表弁護士

 

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