(※写真はイメージです/PIXTA)

「仕事は最先端なのに、福利厚生は時代遅れ」そう求職者に判断されてしまったら、優秀な人材の採用は難しいでしょう。近年、面接の場で「企業型確定拠出年金(企業型DC)」の有無を問われるケースが急増しています。大企業出身者や金融リテラシーの高い層にとって、会社が掛金や手数料を負担してくれる企業型DCは、もはや「あって当たり前」の制度になりつつあるからです。本記事では、岩崎陽介氏の著書『頭のいい会社はなぜ、企業型確定拠出年金をはじめているのか』(青春出版社)より、企業型確定拠出年金の実際の導入事例とともにそのメリットについて解説します。

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高まるニーズに対応すべく企業型導入を決めたITベンチャー

業種:IT

従業員数:35名

 

B社は、2009年に設立され、今急速に成長しているITベンチャーです。人事総務の担当者は、採用面接の際や、従業員から確定拠出年金について聞かれることが多くなってきているのを実感していました。Bは革新的なサービスを扱っており、将来上場を視野に入れているような会社なので、大企業からの転職志望者も多いのです。

 

大企業においては、企業型確定拠出年金を導入済みの企業が多いので、すでに確定拠出年金として資産を保有している人が大半です。

 

面接時に、求職者からの質問で「御社は企業型確定拠出年金を導入していますか?」という質問をされたことがあります。導入していません、と答えると、「なぜですか?」と聞かれ答えに困ったそうです。

 

また、従業員からも、「iDeCoをやりたいんですが」という問い合わせも増えてきており、確定拠出年金への関心の高まりを感じていました。いろいろと調べていく中で、おそらく時代の流れ的に、今後ますます確定拠出年金について聞かれることも増えてくるのではないかと人事総務の担当者は感じていました。

 

そんな状態のときに、B社の顧問会計士より当社をご紹介いただきました。

採用力アップ、満足度向上…企業型導入で感じた手応え

人事総務の担当者は、企業型確定拠出年金について知ってはいましたが、実際に導入するとなると、どのような手続きを踏めばいいのか、どのような流れになるのかなどはわからないという状況でした。

 

また、社内での決議を取るために、経営陣にどのように伝えていけばいいかもわからず、日々業務多忙な中で、企業型確定拠出年金については後回しになっていました。

 

そこで当社は、まず役員を含めた企業型確定拠出年金に関する社内勉強会を提案しました。経営陣に企業型確定拠出年金の理解を深めてもらい、人事総務担当者が感じていることを伝える機会を作りました。

 

すると、ある役員から、こんな感想をいただきました。

 

「今後、時代の流れ的に確定拠出年金への関心はより高まっていくだろうね。そんな中で、当社として企業型確定拠出年金を導入していないというのは、かなり時代遅れな気がする。仕事では最先端のことをやっているのに、そんな会社が企業型確定拠出年金をやってない、となると、イメージ的にマイナスだよね」

 

その後、社内で企業型確定拠出年金の導入に向けての議論が進み、導入していただくことが決まりました。

 

無事導入が完了した後、人事総務担当者は、こんな話をされました。

 

「これで採用面接のときに、企業型確定拠出年金の質問をされても困らないですね。以前、ありますか、と質問されて、ありません、と答えたとき、求職者の方の何とも言えない反応が忘れられなかったんです。えっ、ないんですか……みたいな、ものすごく微妙な反応されたので(笑)」

 

「あと、社内の人たちもすごく喜んでくれました。もともとiDeCoに関心があったり、すでに自分で始めていた人も多かったので、企業型確定拠出年金を導入して、口座管理料等は会社持ちでやってもらえるというのは反響が良かったですね」

 

経営陣も、企業型確定拠出年金を導入したことで採用力アップ、従業員の満足度向上に少なからずつながっていることを実感していただいています。「今後、上場を目指していく上では、欠かせないピースの一部」とまで言っていただいています。

 

 

岩崎 陽介

株式会社Financial DC Japan

代表取締役社長

 

 

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※本連載は、岩崎陽介氏の著書『頭のいい会社はなぜ、企業型確定拠出年金をはじめているのか』(青春出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。
※掲載された情報は2022年3月時点のものであり、今後変更される可能性がありますのでご留意ください。

頭のいい会社はなぜ、企業型確定拠出年金をはじめているのか

頭のいい会社はなぜ、企業型確定拠出年金をはじめているのか

岩崎 陽介

青春出版社

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