旦那からの嫉妬で稼げない
私たちの脳の中には「ミラーニューロン」と呼ばれる神経細胞があります。1996年にイタリアの脳科学者によって発見されました。人は他人の動作を見ているとき、この神経細胞の働きによって、自動的にその人の真似をすることがわかっています。
イメージしやすい例でいえば、人があくびをしているのを見ていると、別に眠くもないのに自分もあくびをしてしまう症状です。
厄介なことに、脳の発作でも同じことが起きます。他人の発作が脳のネットワークによって伝染してしまい、自分も発作を起こしてしまうことが起きるのです。
ある女性は、「旦那よりも稼げるようになった!」と喜んでいました。でも一方で「あれ? お金がどんどんなくなっていく!」となってしまって、自分でもわけがわかりません。
気がつけば、お金の管理が全然できなくなっていて、「いつの間にかカードローンの金額がものすごいことになっていた!」とびっくりします。旦那さんに相談して助けてもらって、お金の管理をすべて任せることになってしまいました。
これは、旦那さんが「自分よりも給料が高い」ことで嫉妬の発作を起こして、その発作が女性に連鎖することで「お金の管理ができなくなる!」となっていただけです。でも、そのことには誰も気がつきません。女性の発作の症状はどんどんひどくなっていきます。
この女性の場合、カウンセリングを通して「夫から嫉妬の発作をうつされているだけなんだ!」とわかったら、「なんであんなに無駄遣いしていたんだろう?」と我に返ることができました。
本来は、ちゃんとお金を貯める計画もできるし、計算能力も長けている女性でした。嫉妬の発作を受けてしまうことでその能力が使えなくなって、いつの間にか自分がしたいことと逆のことをやってしまっていたのです。
姑からの嫉妬で稼げない
また別の女性のケースです。彼女は実家がお弁当屋さんをやっている男性と結婚しました。すぐに子どもが生まれて、初めは子育てに専念していたのですが、子どもが保育園に行くようになってから、仕事をしたいと思うようになりました。旦那さんに相談をしたら、「うちで働けば」と言われてお弁当屋さんで働き始めます。
それまで姑と旦那さんが一緒にお店を切り盛りしていたのですが、この女性は働き始めてすぐに、このお店の働き方は効率が悪いことに気がついてしまいます。パートさんもうまく使えていなくて、人件費が無駄になっていました。さらに女性が材料費を見直したら、そこにも無駄を見つけることができました。
女性は頑張っていろいろな改善をしていきます。そうしてパートさんの動きも良くなってきて、どんどん売り上げもアップしてきました。「さあ、これから!」とさらに頑張ろうとしたのですが、なぜか「なんだかイライラする!」となってしまいます。
気分が「ドーン!」と落ち込んでしまって、だらだらと仕事をしている姑を怒鳴りつけてしまいます。旦那に話しても味方をしてくれません。そして夫婦喧嘩をして、「こんな所で働いていられない!」と、せっかく盛り上げた店の仕事を手放してしまいました。
これは、女性に対する姑の嫉妬の発作が伝染したのだと考えられます。姑は「長年自分がやってきたのに、横から入ってきて自分よりも売り上げを上げるなんて!」と嫉妬の発作を起こします。それが女性に伝染して、「破壊的な人格に変身!」となってしまったのです。
この場合、姑は一見静かで理解のある人のように見えたのですが、脳内ではしっかりと嫉妬の発作が起きていました。お嫁さんに「ちゃんと旦那の面倒も見られないのに、よくまあ仕事に口出しできるわね」と笑顔でボソッと言ってしまいます。
普段は、そんなことを言うような人には見えないから、女性が旦那さんに「こんなひどいことを言われた!」と泣きながら訴えても、「え? おふくろはそんなことは言わないだろ!」と見当違いな答えを返してきます。実際に旦那さんが母親に「そんなことを言ったの?」と聞いても、「言ってないわよ! 彼女は突然キレるから怖いのよ!」と、女性は悪者にされてしまいます。
発作ですから、お互いに自覚がありません。さらに自分が攻撃的になった記憶も抜けてしまって、相手に言われたことしか残っていないから、「私だけがひどいことをされた!」となってしまうのです。

