お金を失った池田さんに残された「大切なもの」
仕事は続けているため、当面の生活には困りません。ですが、失ったお金のことを考えては暗澹たる気持ちで暮らす毎日でした。
しかし年末に、兄から「1月2日、うちで食事をしよう」という誘いが。兄の家に赴いた田中さんは、どうしても普通に振舞うことができません。異変を察した兄から「何かあったのか」と尋ねられると、田中さんはすべてを打ち明けました。罵倒されたとしても、隠していても仕方ないと思ったのです。
静かに話を聞き終えた兄からの言葉は、意外なものでした。
「きちんと話してくれてよかった。親からお前のことは頼まれていた。あの時は言い過ぎたし、それで詐欺に遭ったのなら俺にも多少の責任があるかもしれない。悪かった……」
家族のありがたみをここまで感じたことはなかったという池田さん。涙をこらえつつ、兄やその家族に迷惑をかけないよう節約に努め、できるだけ長く働くことを心に決めたといいます。
甘い話ほど高くつく
警視庁が今年5月に発表したデータによれば、2024年のSNS型投資詐欺の認知件数は6,413件。被害額は871.1億円にのぼり、特に被害額は前年の3倍に増えています。
老後不安に付け込んだ詐欺は、巧妙さを増しています。SNSやYouTube、無料セミナーなど、見た目は真面目に作られているため、経験の浅い人ほど騙されやすくなっています。
情報に触れること自体は悪くありません。ですが、知識もないまま一発逆転を狙えば、搾取されるのが現実です。また、詐欺に遭うのはお金持ちとは限りません。池田さんのように、金銭的余裕がない人からも、詐欺師は容赦なく、根こそぎ奪っていきます。
老後の備えに近道はありません。甘い言葉の裏には、高すぎる代償が待っていることを、決して忘れてはいけません。
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