松井証券では、2025年7月7日から米国株の時間外取引が可能になり、通常の取引時間よりも早い日本時間の17時(夏時間)から取引できるようになりました。松井証券の米国株の「時間外取引(プレマーケット取引)」について、メリット・デメリットや注文方法、活用方法などを、FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が解説します。
松井証券の米国株「時間外取引」…プレマーケット取引の活用方法を紹介

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松井証券では、主要ネット証券5社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券、松井証券)のなかで、初めて米国株の時間外取引ができるようになりました。

 

「そもそも時間外取引って何?」

「米国株の時間外取引はどのように活用すればいいの?」

「米国株の時間外取引で気をつけることは?」

 

上記のような人は、ぜひ参考にしてください。最後まで読めば、米国株の取引機会の拡大につながります。

 

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1. 松井証券の米国株「時間外取引(プレマーケット取引)」の概要

松井証券の米国株の時間外取引(プレマーケット取引)
(引用:松井証券)

 

「プレマーケット」は、米国株の通常取引時間の前に行われる「時間外取引」のことをいいます。

 

ここでは、松井証券の米国株の「時間外取引(プレマーケット取引)」のサービス概要を紹介します。

 

なお、米国株は日本で実際に何時に取引できるかが肝心なので、時間はあえて日本時間で表記しています。

 

■松井証券の米国株の「時間外取引」サービス概要

取引時間
(日本時間)
【夏時間(サマータイム)】3月の第2日曜日~11月の第1日曜日
・プレマーケット:17時~22時30分
・通常取引:22時30分~翌5時
【冬時間】
・プレマーケット:18時~23時30分
・通常取引:23時30分~翌6時
取扱い銘柄数
(普通株・ETF)
4,614銘柄(2025年9月3日時点)
※通常の米国株式取引と同じ
取引手数料
(税込)

課税口座

約定代金
2.22
米ドル以下
2.22~4,444.45
米ドル
4,444.45
米ドル以上
無料 約定代金の0.495% 22米ドル
NISA口座 無料
為替手数料
(日本円⇔米ドル)

・円貨決済:1米ドルあたり25銭(0.25円)
→日本円で発注
・外貨決済:無料(定時為替取引)
→自分で日本円を米ドルに両替して発注
→1日1回決まるレートで両替
(火曜~土曜の国内営業日の7時30分)

取引チャネル ・PC向け:米国株お客様サイト
・スマホ向け:米国株アプリ
→ただし、スマホから松井証券WEBサイトにログインして利用することは可
注文方法 指値のみ(通常取引では、指値・成行・逆指値から選択)
NISA口座 成長投資枠のみOK
信用取引 信用取引もOK

 

以下、ポイントを解説します。

 

1.1. 取引時間

米国株の取引時間
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

米国株の取引時間には「夏時間」と「冬時間」があり、切り替え時期は以下のとおりです。

 

  • 夏時間(サマータイム):3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで
  • 冬時間:11月の第1日曜日から翌年3月の日曜日まで


松井証券における米国株のプレマーケットの取引時間は、それぞれ次のとおりです。

 

米国株の取引時間(夏時間・サマータイム)
■夏時間(サマータイム) (引用:松井証券)

 

米国株の取引時間(冬時間)
■冬時間 (引用:松井証券)

 

ご覧のように、夏時間の取引時間は、冬時間より開始時間と終了時間が1時間ずつ早くなります。

 

 

1.2. 取引手数料

コスト
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

松井証券における米国株の時間外取引の取引手数料は、通常取引と同じ「約定代金の0.495%(税込)」です。

 

ただし、NISA口座の米国株の取引手数料は無料となっています。

 

 

1.3. 為替取引手数料(外貨決済)

為替取引のイメージ図

 

松井証券で米国株を外貨決済で取引する場合、為替手数料(日本円から米ドル、または米ドルから日本円に両替するときの手数料)はかかりません。

 

主要ネット証券5社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券、松井証券)のなかで、為替手数料が完全無料なのは松井証券だけとなっています。

 

ただし、松井証券の為替取引は1日1回(火曜~土曜の国内営業日の7時30分)決定するレートで両替する定時為替取引となっており、自分でタイミングを図ってリアルタイムで両替することはできません。

 

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2. 松井証券の米国株「時間外取引」のメリット5つと活用法のヒント

メリット
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ここでは、松井証券で米国株の時間外取引(プレマーケット取引)を利用するメリットを、活用方法とともに5つ紹介します。

 

 

それぞれ解説します。

メリット①:通常取引の開始前に取引できる

米国株の時間外取引は、22時30分開始の通常取引より早い17時から取引できます(夏時間の場合)。

 

そのため、時間外取引を利用すると、日中の仕事が終わった人が帰宅後すぐに取引したり、夜勤の人が通常取引の開始前に取引したり、柔軟な対応が可能になります。

 

時間外取引での値動きの特性をうまく利用したトレード方法を構築できれば、米国株の取引チャンスの拡大につながります。

 

メリット②:重要なニュースにもすぐに対応できる

企業決算、経済指標、M&Aなどのニュースは通常の取引時間中に発表されるとは限らず、時間外取引中に株価に影響を与える突発的なニュースが発表されることもあります。

 

悪い材料が発表された米国株を保有していた場合は、時間外取引で通常取引が始まる前に売却できれば、損失を最小限に抑えられる可能性があります。

 

反対に、株価にプラスの影響を与えるニュースが出た米国株を保有していた場合は、時間外取引で一部を売却して利益を確定するなど、ポジション調整にも活用できます。

 

メリット③:通常取引より有利な価格で売買できることがある

通常取引の終了後に好業績の決算が発表されると、翌日の通常取引の始値は前日の終値より高くなり、前日のローソク足と当日のローソク足の間に「窓」と呼ばれる空白ができることがよくあります。

 

チャートにできた窓の例
■チャートにできた「窓」の例

 

好材料に反応して翌日の始値で買っても、そこが高値となり株価が下落するケースもあるため、必ずしも利益が出るとは限りません。

 

しかし、時間外取引を活用すれば、ニュースをまだ知らない投資家より一足早く動くことができ、株価が本格的に上がる前に安く買える可能性があります。

 

メリット④:通常取引での個別銘柄や市場全体の方向性を予測するヒントを得られる

時間外取引は、市場心理を把握したり、ニュースに株価がどのように反応するかを知るヒントにも活用できます。

 

たとえば、企業決算に関するニュースが出ても、株価にはプラスなのかマイナスなのかを瞬時に判断するのは難しいです。好決算を発表した企業でも、予想より下回れば株価が下落することはよくあります。一方、赤字決算を発表した企業でも、予想より上回れば株価が上がることもあります。

 

そのため、たとえ時間外取引で売買しなくても、株価動向をチェックしておくことで、通常取引での個別銘柄の動きや市場全体の方向性を予測するヒントを得られる場合があります。

 

メリット⑤:24時までのサポート対応で安心

松井証券の株の取引相談窓口
(引用:松井証券)

 

松井証券では、夜の24時まで電話と有人チャットで米国株とFXに関する問い合わせができます(その他の商品は17時まで)。

 

米国株を取引する際、「発注ができない」「入金ができない」などのトラブルが生じても、日本時間の夜遅くだとサポート窓口の受付が終了している証券会社がほとんどです(比較は5章を参照)。

 

しかし、松井証券のお客様サポートなら米国株とFXは平日24時まで受け付けているので、いざというときでも安心です。夜遅くに電話をかけることに抵抗のある人は、有人チャットで気軽に質問することもできます。

 

筆者もこの記事を書いているときに、確認のために有人チャットを利用しました。

待ち時間はほとんどなく、丁寧な対応で疑問点をすぐに解消できました。

吹き出し
筆者のコメント

 

さらに松井証券には、銘柄の探し方や個別銘柄の売買動向、取引タイミングなどの疑問や悩みを無料で相談できる「株の取引相談窓口」もあり、米国株にも対応しています(銘柄を推奨するサービスではありません)。

 

ただし、相談窓口は平日17時まで。相談は完全予約制で、「株の取引相談窓口予約フォーム」から予約するか、予約担当受付(0120-956-784)に電話をして相談内容を伝えて予約してください。

 

株の取引相談窓口
(引用:松井証券)

 

松井証券のサポート体制は評判がよく、ヘルプデスク協会(HDI-Japan)が主催する証券業界における問合せ窓口格付け」で最高評価の三つ星を「問合せ窓口」と「Webサポート」の両方の部門で14年連続で獲得しています。

 

さらに、2025年1月6日に発表された「オリコン顧客満足度🄬ランキング」のネット証券ランキングでは、松井証券は「問い合わせ」部門で第1位を獲得しています。

 

このように、日本株よりなじみの薄い米国株を取引するときでも、松井証券ならサポートが充実しているので、初心者でも安心してチャレンジできます。

 

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■松井証券の「米国株サポート」 

 

  • 0120-937-378(固定電話・スマホ)
  • 03-6387-3646(IP電話)
  • 受付時間:7時~24時(月曜~金曜)

 

3. 松井証券の米国株「時間外取引」のデメリット3つ

デメリット
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

メリットの次は、松井証券で米国株の時間外取引(プレマーケット取引)を始める前に知っておくべきデメリット(注意点)を3つ紹介します。

 

■松井証券の米国株「時間外取引」のデメリット3つ

 

  1. 流動性が低い
  2. 価格にゆがみが生じやすい
  3. 注文方法は「指値」のみ

 

それぞれ解説します。

デメリット①:流動性が低い

松井証券に限らず、時間外取引は通常の取引時間に比べて参加者が少ないため、ニュースが出た銘柄を除き、流動性(売買がどれだけ活発に行われているかの度合い)が大幅に低下します。

 

注目度の低い銘柄は特に流動性が低く、指値注文を置いても約定せず時間外取引が終了することも珍しくはありません。その場合は、注文は通常取引に自動で引き継がれます。

 

デメリット②:価格にゆがみが生じやすい

時間外取引は流動性の低さから、銘柄によっては板(売買注文の価格と数量を示した情報)がスカスカの状態です。

 

そのような板状況のなか、取引を成立させたい投資家が現在値と離れた価格で指値注文をぶつけてくることもあるため、時間外取引では思わぬ価格で約定し、ボラティリティ(価格変動の度合い)が高くなることもあります。

 

逆にいうと、時間外取引では価格にゆがみが生じて、通常取引より有利な価格で取引できる可能性もあるので、様々な投資戦略を試してみる価値はあるでしょう。

 

デメリット③:注文方法は「指値」のみ

米国株の注文方法は、通常取引では「指値」「成行」「逆指値」が利用できますが、時間外取引では「指値」に限定されます。

 

これは、時間外取引では参加者が少なく流動性が低いため、成行注文を出すと予期せぬ高値や安値で約定してしまう可能性があるからだと考えられます。

 

ただし、取引時間中に成行注文を利用する頻度は通常取引でも少ないはずなので、時間外取引で指値注文しか選べなくても大きなデメリットになることはありません。

 

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4. 松井証券の米国株「時間外取引」の注文方法

米国株トレードのイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

松井証券で米国株を時間外取引で注文するには、発注画面で「時間外」の設定をONにするだけで、通常取引とほとんど変わりません。

 

米国株口座を開設するやり方、決済通貨の準備方法、取引する銘柄の探し方などは、『松井証券の「米国株取引」…買い方や手数料、取引時間を初心者にもわかりやすく解説』をご覧ください。

 

 

4.1. 米国株「時間外取引」の注文方法【PC編】

PCを操作している女性
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

時間外取引でPC向け米国株お客様サイトから発注する場合は、取引する銘柄の発注画面にある「時間外」の設定をONにします。

 

松井証券で米国株を時間外取引で注文する方法

 

時間外をONにすると、時間外取引中はプレマーケット、通常取引時間中はレギュラーマーケットへ発注されます。

 

もし時間外取引で注文が成立しなかった場合は、注文は通常取引に自動で引き継がれます。

 

なお、時間外取引で約定しなかったときに自動で注文が失効になる機能はないので、注文を通常取引に引き継ぎたくない場合は、手動で注文を取り消す必要があります。

 

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5. 主要ネット証券の「米国株取引」を比較

米国株取引のイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)
 

本章では、松井証券、SBI証券、楽天証券の米国株取引サービスを比較します。なお、銘柄数は2025年9月3日時点のものです。

 

先に結論を伝えると、松井証券は、2大ネット証券のSBI証券と楽天証券と同等のスペックで米国株を取引できます。

 

■「米国株取引」サービスのスペック比較

  松井証券のロゴ SBI証券のロゴ 楽天証券のロゴ
取扱い銘柄
(普通株・ETF)
4,614銘柄 4,760銘柄

4,201銘柄

通常取引
の取引時間

【夏時間】22時30分~翌5時
【冬時間】23時30分~翌6時

時間外取引
の取引時間

【夏時間】
17時~22時30分
【冬時間】
18時~23時30分

取引不可

取引不可

取引
手数料
課税
口座

約定代金の0.495%(税込)
最低:0米ドル、上限:22米ドル

NISA
口座
無料
為替
手数料
円貨
決済
1米ドルあたり25銭
外貨
決済
定時為替取引:無料
リアルタイム取引:なし
定時為替取引:1米ドルあたり25銭
リアルタイム取引:無料(米ドル/円のみ)
注文方法

指値・成行・逆指値
※松井証券の時間外取引は指値のみ

米国株の
サポート
対応時間

(平日)
電話 24時まで 17時まで 17時まで
有人
チャット
24時まで 17時まで
※投資信託・NISA
・パスワード
に関しては23時まで
18時まで

※投資信託・NISA
に関しては23時まで

 

ご覧のように、松井証券の米国株取引では時間外取引もできるので、柔軟な対応が可能です。

 

取引手数料はSBI証券と楽天証券と同じですが、為替手数料に関しては、松井証券は為替のリアルタイム取引には対応しておらず、定時為替取引で手数料無料で両替ができます。

 

また、メリット⑤で紹介したように、松井証券では平日24時まで電話と有人チャットで米国株に関する問い合わせができます。そのため、これから本格的に米国株取引を始めたい人に松井証券は特におすすめです。

 

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6. よくある質問

Q&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、松井証券の米国株の時間外取引に関するよくある質問に5つ回答します。本文と重複する内容もありますが、復習のためにお役立てください。

Q1. 松井証券の米国株の時間外取引のサービス開始はいつですか?

松井証券の米国株の時間外取引(プレマーケット取引)は、2025年7月7日の17時からできるようになりました。

 

Q2. 松井証券の米国株の時間外取引では「信用取引」もできますか?

松井証券の米国株の時間外取引では、信用取引も利用できます。ただし、信用取引のレバレッジは、日本株が約3.3倍であるのに対し、米国株は2倍となっており、リスクが抑えられています。

 

なお、松井証券の米国株信用取引でデイトレード(売買を1日で完了させる取引)をする場合、通常は年利6.3%かかる買方金利が無料になります。これは、ネット証券のなかでは松井証券だけの特徴です。

 

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Q3. 松井証券の米国株の時間外取引は、土日も取引できますか?

松井証券に限らず、米国株式市場が開いていない土日に米国株を取引することはできません。

 

Q4. 松井証券の米国株の時間外取引で約定しなかった場合はどうなりますか?

時間外取引で約定しなかった米国株の注文は、通常取引に自動で引き継がれます。

 

Q5. 月曜日は日本時間の何時から米国株の取引ができますか?

松井証券で月曜日に米国株を取引する場合、日本時間の17時から時間外取引ができます(夏時間の場合)。

 

7. まとめ

(松井証券公式YouTubeチャンネル『米国株でトランプ政権に立ち向かえ! マヂカルラブリーと学ぶ 松井証券 資産運用!学べるラブリーSeason16 ~期末テスト編~#2』)

 

この記事では、松井証券で2025年7月7日からできるようになった米国株の時間外取引(プレマーケット取引)について解説しました。

 

時間外取引は、好材料が出た直後に素早く動いたり、市場の反応を先取りしたり、使い方次第で取引チャンスを広げることができます。

 

ただし、流動性や価格変動リスクもあるため、最初は少額から始めて経験を積み、スキルアップしていきましょう。

 

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個人投資家に根強い人気がある松井証券。SGO編集部では、マーケティング部の佐々木副部長にインタビュー取材を実施し、「初心者に支持されている理由」「取引ツールの使い分け方のアドバイス」「初心者が資産形成に取り組むときのヒント」「松井証券ポイントの活用法」などについて伺いました。

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