〈海外移住〉でもっとも重要なのは「タイミング」…ベストな移住先を見つけるための「5フラッグ理論」とは

〈海外移住〉でもっとも重要なのは「タイミング」…ベストな移住先を見つけるための「5フラッグ理論」とは
(画像はイメージです/PIXTA)

海外移住に興味はあるものの、国やタイミング選びで悩んでいませんか。本稿では、ドバイ在住の投資家が、住まい・仕事・投資など5つの目的別に国を使い分ける「5フラッグ理論」を解説。あなたに最適な移住先と節税にも繋がる、移住のベストタイミングを見つけるための具体的な方法を解説します。

「理想の国は存在しない」 だからこそ5フラッグ理論を活用せよ

海外移住先に関して結論からお伝えすると、自分の理想が完璧にかなう国はありません。そしてどの国であっても不便なところはありますが、長く住むことで「住めば都」と感じられるようになります。そのため自分の好きな国に住むのが一番だと考えています。

 

筆者個人的に、最初の海外移住先としては、生活習慣が似ているマレーシアやタイがおすすめです。

 

人生のすべてを一つの国に依存するのではなく、5つの目的によって国を使い分けるノウハウを「5フラッグ理論」という選択肢もあります。この理論は、海外移住を検討している人にとって国選びの参考となるでしょう。5つの目的は以下の通りです。

 

① 住む国(住所がある国)

世界の常識では「国籍=住む国」ではありません。筆者の経験でも、ドバイの語学学校では、モロッコ人でありながらフランス生まれ、国籍はアメリカだが別の国で生まれた、といった多様な背景を持つ人々が多数在籍していました。日本人がマレーシアに移住すれば、住む国はマレーシアですが、国籍は日本のままです。このように、国籍と住む国が別であることは、今や世界の常識となりつつあります。

 

また、国籍によって税金の納め方が異なります。アメリカ人やフィリピン人には「全世界課税」という、世界中どこに住んでいても自国で税金を納めなければならないルールがあり、これは「属人主義」と呼ばれます。反対に、アメリカとフィリピン以外の国籍の場合、住所がある国に税金を納めることが多いです。これは「属地主義」と呼ばれます。つまり、国籍によって、国籍のある国に税金を支払うのか、現在住所がある国に支払うのかの違いがあるということです。

 

② ビジネスをする国

日本人が日本だけでしかビジネスを行ってはならないというルールはありません。例えば、日本人でもドバイで法人を設立して、仮想通貨事業を立ち上げ、コインを発行する事業を展開する人がいます。

 

なぜドバイ法人を立ち上げたのかというと、ドバイはクリプト(暗号資産や暗号通貨の略称)の法整備が日本に比べて比較的緩く、ルールも整備されているからです。つまり、ビジネスをする国は日本だけでなく、海外法人を利用したり、税金の安い国や法整備の整っている国を選ぶのも賢明な選択です。

 

③ 投資する国

投資は経済成長が著しい国で行う方が大きなリターンを得られます。日本に住みながらドバイの不動産に投資したり、アメリカやインドの株を購入して運用したりすることができます。また、日本は投資に対する税率が高く、例えば不動産投資をする場合でも固定資産税や不動産取得税など多くの税コストがかかります。一方で税コストが少ない国もあるため、そういった国で合理的に運用していくこともおすすめです。

 

④ 国籍がある国

パスポートの発行国が国籍のある国です。中でも日本のパスポートは、世界で最も多くの国に入国できる「最強のパスポート」として知られています。しかし、今や国籍はお金で買うことができますし、現在の国籍を放棄して別の国籍を取得することも可能です。つまり、自分の国籍は自分で選ぶことができる時代なのです。

 

⑤ 余暇を過ごす国

余暇を過ごす国は「自分が何をしたいのか」によって選びます。例えば、ゴルフが好きな人はいつでもゴルフができる場所を選んだり、海が好きな人はハワイやサムイ島などを選んだりするのもよいでしょう。

 

5フラッグ理論で「世界を使いこなす」

自分の人生を「5フラッグ理論」に当てはめることで、移住先に5つの選択肢を持つことができます。もし今すぐ日本を離れることが難しい場合でも、国籍は日本に置きながら、投資先はドバイを選び、余暇はハワイで過ごすといった選択も可能です。

 

また、マレーシアに居住しながらドバイで不動産投資をするなどもおすすめです。国籍や住む場所に縛られない、新しいライフスタイルを実現していきましょう。

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