子ども2人と実母の世話に追われ、貯金も減る一方
現在44歳の佐藤由美さんは38歳の時に結婚し、40歳で長男、42歳で長女を出産。夫の和也さんは中小企業に勤める会社員で、直子さんも別の小さな会社で正社員として働いていました。
由美さんは長女の出産を機に時短勤務に。コアタイムが8時間から6時間になったことに伴い、給与もそれまでの75%の月19万円程度。賞与も合わせて年収は300万円程度でした。一方、夫の和也さんは年収550万円程度です。
住宅ローンの返済をしながら子ども2人の教育費を貯めるため、また、不妊治療に独身時代の貯金の多くを使ったという事情もあり、節約を心掛けながら生活。それでも、世帯年収は800万円以上だったので、生活が苦しいということもなく、家族4人で平和に暮らしていました。
しかし、1本の電話でそんな生活が崩壊に向かいます。隣町で暮らす由美さんの父親(80歳)からの「妻(由美さんの母)が玄関で転んでしまった」との知らせでした。
78歳の母親は玄関の段差につまづいて転倒。それが原因で脳卒中となり、命に別条がなかったのは幸いでしたが、半身に麻痺が残り、介護が必要な状態となったのです。
高齢の父に介護をすべて任せるのは、あまりに心配でした。そもそも父は食事、洗濯、掃除など家事全般を母に頼っていた昭和のタイプ。母の身体が不自由になった今、生活そのものが難しいのではという危惧がありました。
そこで、由美さんも母の介護をサポートすることに。ところが、2人の子育てと仕事の両立に介護が加わることは、想像以上に大変なことでした。
最初の数週間は職場に事情を伝え、有休を使い、また遅刻や早退を繰り返しながら生活をしましたが、すぐに限界がやってきました。
職場も少人数で回している小さな会社です。産休や育休を快く取らせてもらったうえに、さらなる迷惑をかけてしまうのは心苦しい……。寝る時間もままならないほど忙しい中で、由美さんは夫と相談してこんな決断をします。
「会社を辞めて、しばらく育児と介護に専念しよう」
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