(※写真はイメージです/PIXTA)

親が亡くなったあと、家を売るにも貸すにも遺品の片づけや清掃が必要になります。今回は弘中純一氏・小谷みどり氏・横尾将臣氏監修の『いざというときに困らないために 今から考える 実家じまい・墓じまい』(ナツメ社)から、親族と早めに話し合っておきたいテーマでもある「遺品整理」についてご紹介します。

家を売る前・貸す前には片づけが必要

 

親が亡くなる前の片づけは、「生前整理」ですが、亡くなってからの片づけは「遺品整理」といいます。親が賃貸に住んでいた場合は、そのままにしておくと家賃が発生するので、できるだけ早めに家財を整理する必要があります。

 

持ち家なら急いで片づける必要はありませんが、売却する、もしくは賃貸に出すと決まった場合には、やはり早めに遺品整理をしたほうがいいでしょう。

 

買い手や借主が決まるまで、家具などを置いたままにしている人もいますが、片づけたほうが内覧(物件の購入や賃貸契約の前に、内部を見学すること)の印象はよくなります。とくに賃貸に出す場合には、引き渡し前に室内のクリーニングが必要になるので、早めの片づけが求められます。

片づけに時間がかかる理由

一般的に高齢になるほど、また広い家ほど物がたまりがちなので、実家の片づけは大変です。家一軒分に大量に残された物を一つ一つ見て、「いる」「いらない」を決めていき、さらに自治体のルールに従って分別し、梱包し、正しい方法で処分しなければなりませんから、思った以上に時間と手間がかかります。

 

時間がかかる理由の一つは、持ち主の意向を聞けないので、捨てていいのかどうか迷うという点にもあります。それに思い出の詰まった物ばかりなので、手に取っているうちに、懐かしくてつい手が止まる人も多いようです。とくに写真や手紙類、親が大事にしていた物などは、簡単に「捨てる」という決断ができず、時間がかかってしまいがちです。

 

ですから、全部自分でやろうとせずに、できる部分だけを片づけましょう。一部だけでも整理するとグリーフワーク(死別などの深い悲しみから立ち直るプロセス)になるかもしれません。その後、自分では難しい片づけや物の処分を、業者に依頼するのがおすすめです。

 

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※本連載は、弘中純一氏・小谷みどり氏・横尾将臣氏監修の『いざというときに困らないために 今から考える 実家じまい・墓じまい』(ナツメ社)より一部を抜粋・再編集したものです。

いざというときに困らないために 今から考える 実家じまい・墓じまい

いざというときに困らないために 今から考える 実家じまい・墓じまい

監修

ナツメ社

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