写真:GTACスタッフ

規模の違いや業種の垣根を超え、さまざまな企業が協力し合うことで、新たなビジネスチャンスを創る。本連載では、スリランカでも徐々に盛り上がりを見せ始めているビジネス・コラボレーションについて、事例を交えながら見ていきます。

人々が集まり出会える空間を大企業が提供

スリランカの大企業は、業界の通例を根底から改変してしまうような次世代モデルの創造に取り組むスタートアップ(※1)とのコラボレーションを実現するために奮闘している。スタートアップ側もまた、自社の製品をより早く普及させるために、業界のリーダーとコラボレーションする機会をうかがっている。誰もがコラボレーションのためのスペースを求めているのだ。

 

人々や企業が知識を共有し合い、コンセンサスを形成しながら、共通の目的の達成を目指すのがコラボレーションである。スリランカでは最近、それぞれの産業育成のために、多くの企業が自らの人材や設備を提供している。その一つとして、さまざまな人々や組織が集まるコラボレーション・スペースがあり、ここに拠点を置く企業は、経験値や資源、そして時には資金調達の面でも恩恵を受けている。

スリランカのアパレル最大手もスタートアップを支援

スリランカ最大手のアパレルメーカー、MASホールディングスでは、MASイノベーションと呼ばれる部署が新しく誕生した。ここではシリコン製のチップが埋め込まれたウエアラブル端末(※2)など、アパレル・ファッション・ライフスタイル製品に関する革新的なソリューションを追求している。

 

MASイノベーションは2つのグループから構成されている。一つは顧客に向けてアパレル関連の開発研究を担いつつ、もう片方では、壮大なアイデアの実現のためにMASイノベーションとコラボレーションを願うスタートアップを対象として、自らのスペースを開放している。そしてそこでは、資金調達やノウハウの吸収、開発者との出逢いなどの支援を行っているのだ。


次回は、引き続きMASイノベーションの画期的な取り組み、そして再開発により誕生したテクノロジーキャンパスTRACEの事例をご紹介します。

 

※1 スタートアップ
新しいビジネスモデルを開発し、短期的に大きい成長を狙う企業体・プロジェクトのこと。

※2 ウエアラブル(ウェアラブル)端末
主に時計や眼鏡など、身につけられる形態になっている情報端末のこと。

この連載は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2015年7月に掲載した「Space To Collaborate」を、翻訳・編集したものです。

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