従来の方法では含み損が広がるケースでも…
「トラッキングトレード」は、想定と反対の方向に相場が動いても、機械的に損切りが行われるので、含み損が拡大してしまうことがありません。
「トラッキングトレード」は、上昇トレンドや下降トレンドが発生した際には、相場に追随して、注文が自動調整されるのが最大の特徴です。
その際、含み損が発生している場合には、自動的に損切りが行われます。ここでは、その仕組みについて詳しく見てみましょう。
たとえば、1ドル120円から115円の間に1円間隔で6本の「トラッキングトレード」を設定したとします。注文の方向は、買いで新規注文⇒売りで利益確定です。まず、1ドル=120円になった段階で1本目の買いの新規注文が約定します。そのまま相場が下降し、115円まで下がると、6本の新規注文が約定し、6本のポジションを保有している状態になります。
さらに、114円まで下がると、どうなるでしょう? 従来のリピート注文では、設定したレンジ幅を越えてしまったので、新たなリピート注文は機能しません。含み損だけが広がっていくことになります。
相場の上昇・下降に追随して注文を自動調整
「トラッキングトレード」の場合には、1ドル=114円になった時点で、1ドル=120円で買ったポジションの損切りを行います。その後に1ドル=114円で新たな買い注文が約定します。相場が下降する間は、これを繰り返しながら、相場に追随していきます。
逆に相場が上昇していく場合には、含み損はありません。相場が設定したレンジ幅を越えていくと、最も下に設定された注文が取り消され、設定した幅のひとつ上に新たな注文が設定されます。上昇が続けば、これを繰り返しながら相場に追随していきます。利益を積み重ねながら相場に追随できるのです。