今回は、「感情」による損失を防ぐトラッキングトレードの損切り機能について見ていきます。※本連載は、斉藤学氏の著書、『マナブ式FXトラッキングトレード入門』(実業之日本社)の中から一部を抜粋し、FXの必勝法といわれる「トラッキングトレード」のしくみを紹介します。

相場の変化に対応し、冷静な判断を下すのは難しい

相場に追随して利益をねらっていくのが「トラッキングトレード」。上昇トレンドや下降トレンドのときでも、チャンスを逃さず利益をねらえます。

 

従来のリピート注文は、相場が設定範囲を超えてしまうと、機能しなくなります。そのとき、どんなふうに考えるでしょうか?

 

「もう少し待てば、戻ってくるかも」と思う人が多いでしょう。

 

運よく戻ってくればよいのですが、戻ってこないこともあります。設定とは一段上のところで再びボックス相場を形成してしまうかもしれません。

 

従来のリピート注文でも、ボックス相場の水準が変わったときには、手動で設定をし直せば、再び、リピート注文の機能させることはできます。

 

しかし、面倒ですし、「もう少し様子を見よう」という心理が働くので、行動するまでには時間がかかります。リピート注文が機能せず、利益が得られないだけならいいのですが、含み損が発生する方向に相場は動いた場合には、様子を見ているうちにどんどん含み損が拡大し、損切りができなくなってしまいます。耐え切れずに損切りをしたときには、資金の大半を失っていた、ということにもなりかねません。

大きな損失を出さない「機械的な早めの損切り」

「トラッキングトレード」は、ボックス相場を抜け出して、相場が上昇または下落していくときには、注文が調整されて、自動で追随していきます。

 

その際、含み損が発生している場合には、保有するポジション数が増えないように、自動で損切りも行われます。

 

損切りによって一時的に損失は発生しますが、その後もリピート注文が機能していきますので、損失分を早期に取り戻せる可能性があります。手動で損切りをするのは、感情的には難しいものですが、それを機械的に行うことで、大きな損失を出しません。早めに損切りをするからこそ、トータルで利益が出せるのです。

 

【図表】相場に追随するからどんな市場環境でもチャンスを逃さない

本連載は、2015年4月4日刊行の書籍『マナブ式FXトラッキングトレード入門』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

マナブ式 FX  トラッキングトレード入門

マナブ式 FX トラッキングトレード入門

斉藤 学

実業之日本社

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