星野さんがFIRE達成後を「最高の人生」だと思えないワケ
趣味に励むが……
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自分にはまともな趣味がないことに気づいた。ゲームや映画も立派な趣味だとは思うけれど、ずっと仕事優先だったので、時間のかかるような趣味をしてこなかった。なので、色々な趣味を試してみよう。
あとは、そうだな、旅行もしてみたい。FIREしてるんだから、僕は自由だ。ひとまず日本中の行ってみたいところを、次々と回ってみよう。そんな日々を想像すると、なんだかワクワクしてきた。
それから僕は、色々な趣味の体験に顔を出したり、日本中を旅行して回った。
それはやっぱり楽しい日々だったと思う。平日の朝に家を出て、旅行をする自分。同じ電車に乗る疲れた顔のサラリーマンを見たとき、自分の自由さがより際立った気がした。
この日々を発信しようかなとも思ったけれど、折角仕事を辞めたのに、SNSでの発信が仕事に通じていきそうで、意図的に遠ざけた。
趣味も旅行も、はじめのうちは楽しかった。しかし、結局どれも長くは続かなかった。段々と惰性になっていき、億劫になってきてしまうのだ。
断っておくが、別に楽しくないわけではないし、辛いわけでもない。でも、何かがしっくりこないのだ。少なくともこれが「最高な人生」だとは思えなかった。
その原因のひとつが「退屈」だった。はっきり言うなら、僕は毎日を退屈に感じていた。
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「毎日ひたすら没頭できる趣味、というのは意外と難しいです。もちろんそういう趣味がある方もいますが、かなり稀です。なんといっても、FIRE後の生活は消費のスピードがすごく早いのです」
「消費のスピードが早い?」
「はい。例えば、今までだったら週に1回の休みにしかやっていない趣味を、毎日できるようになったなら、7倍のスピードでそれらを行うことになります。半年に1回しか行けなかった旅行に、毎週行けるようになります。週に2、3本しか見れなかった映画が、20本も30本も見れるようになります。たまの休みに行うのならいつまでたっても飽きませんが、そんなスピードで消費をしていくと、どうしても早く飽きてしまうんです」
今まで趣味というのは仕事の合間にやるものだった。例えばゲームや映画鑑賞や旅行。それを毎日思う存分やれたらどれだけいいだろうと思っていたけれど、そんな問題もあったのか。
僕は、このあとの健太郎さんの様子が気になって仕方がなかった。
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