FIREすると「周りと話が合わなくなる」?
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FIREを達成してから、早いもので1年が経過した。
会社に行かなくてもいい、何をしてもいいという「自由」。自分はもう二度と、会社員に戻ることはないだろう。ただただ好きなことができる毎日は、間違いなく幸せだ。しかし、なんとも言えない空虚な気持ちが、じわじわと僕の心を侵食していた。
もちろん、そんなに深刻な悩みというわけではない。自分を不幸だとは思わないし、「こんな空虚な気持ちを感じるのであれば、FIREしなければよかった」なんてことは決して思わない。それでも、確実に胸の奥にある、この気持ちはなんなのだろうか?
一度、ブログ仲間たちに相談をしようと思ったことがある。一足先にFIREしてからも、彼らとは定期的に集まっていた。しかし、実際に相談をしようとして、僕は間違いに気づいた。FIREを目指して、自由な日々をめがけて努力している彼らに向かって、「なんか自由すぎて逆に不幸な気がする」と言うのは、自虐風の自慢でしかない。だから、相談するのは止めた。
心から悩んで、精神を病みそうな状態ならまだしも、それほどでもない、というのも、相談できなかった理由だ。彼らに「やっぱFIREって最高ですか!?」「羨ましすぎる!」「早くそこまで行きてぇ~!」などと言われるたびに、半分の優越感と、半分の申し訳なさを感じた。
そして、段々と彼等とも疎遠になってしまった。以前は会うたびに、「こんな方法でうまくいった」「こんな手法が今はアツい」「これを試したけど駄目だった」などと情報やノウハウをシェアし合っていた。自分は行動量も多かったし、稼いでいる金額も大きかったので、毎回一番多く話をしていたと思う。
しかし、今となってはサイトは売却し、新しい情報やノウハウはひとつも知らない。はじめのうちはこれまでの経験からアドバイスもできていたけれど、半年も経つと、実際に手を動かしていない自分は話についていけなくなっていた。
真面目な話のあとの飲み会でも、色々なことにチャレンジしている彼らに対して、既にゴールをした自分は語ることが全然なかった。最近見た作品について語ったり、ゲームの話はできたけれど、新しく何も挑戦していない。段々と、話が合わなくなってきて、あまり集まりにも顔を出さなくなってしまった。
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「なんか、風向きが怪しくなってきたね」
「FIREの問題のひとつに、〝周りと話が合わなくなる〟ということがあります。みんなは社会で活動しているのに、自分はその行動を止めるから当たり前ではありますが」
「それでも、完全に孤独になるわけじゃないし、色々楽しめることはあるよね?」
「健太郎さんも、そうするみたいですよ」
小鉄に促され、再び健太郎さんのFIRE生活に目を凝らした。
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