(※写真はイメージです/PIXTA)

米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに転じ、日本銀行がマイナス金利を解除して利上げを実施され、さらには米大統領選挙も行われた2024年。不確実な時代に備え、リスク回避のための「選択肢」を広げておくことも必要不可欠であると、くにうみAI証券株式会社(元IS証券株式会社)の髙橋文行氏はいいます。投資環境の激変に柔軟に対応できる、自由で小回りの利く機敏性が高いファンドでの運用も、その選択肢の一つかもしれません。本記事で詳しく見ていきましょう。

ライバルとの競争を避けつつ機敏に資金を配分しリターン創出

投資・運用におけるニッチ戦略とは、大手が参入するには規模が小さすぎるなど、他社との競合が起きにくい特定の市場の間隙(ニッチ)を狙って投資を行い、銘柄を選別し、優位なシェアを獲得し、収益につなげる戦略だ。

 

他社がすでに参入している市場とすみ分けを行う意味で、市場でトップ・シェアを持つリーダー・大手企業とは戦わない。

 

差別化戦略が競争優位性を得るために競合他社との違いをアピールしてリーダー・大手企業と戦いシェアを獲得するのとは違い、ニッチ戦略では大手競合他社が存在せず、独占的な地位を築くことができる。

 

このためニッチ市場では、高い価格を設定しても、投資家が競合他社に流れることが起こりにくく、収益を独占し、高い利益率を上げることができる。ニッチ市場で成功すれば、当該分野での先駆者となれ、世間や投資家からの注目度が上がり、知名度向上が新規投資家の獲得にもつながる。

 

もっともニッチ市場は小規模で限定的なことが多く、新たな分野の開拓により、投資家に受容されないこともあるため、市場が収益化できるほど成長せず、投資に見合った利益が回収できないリスクもある。

 

またニッチ市場であっても市場構造の変化に伴い、競合他社が参入してくる可能性もある。競争が起きて独占的な地位が崩れ、高収益を維持するために差別化戦略が必要になる場合もある。

 

ただ、規模が小さくても、高度な金融技術やデリバティブ(金融派生商品)などを活用し、アービトラージ(裁定取引)、オプション、CAT債(大災害債)、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)など多岐にわたり分散投資を行うことが有効なことも多い。

 

過当競争を回避し、リスク管理を徹底し、下振れボラティリティーを最小限に抑制しつつ、機敏な資金配分により、市場や他の大手ファンドとの低い相関を目指しながら、リターンを追求することが可能だ。

 

 

髙橋 文行

池田 祐美

くにうみAI証券株式会社

オルタナティブ・インベストメントプロダクト部

 

富裕層だけが知っている資産防衛術のトレンドをお届け!
>>カメハメハ倶楽部<<

 

カメハメハ倶楽部セミナー・イベント

 

【12/10開催】
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
―税務調査を録音することはできるか?

 

【12/10開催】
不動産「売買」と何が決定的に違うのか?
相続・事業承継対策の新常識「不動産M&A」とは

 

【12/11開催】
家賃収入はどうなる?節目を迎える不動産投資
“金利上昇局面”におけるアパートローンに
ついて元メガバンカー×不動産鑑定士が徹底検討

 

【12/12開催】
<富裕層のファミリーガバナンス>
相続対策としての財産管理と遺言書作成

 

【12/17開催】
中国経済×米中対立×台湾有事は何処へ
―「投資先としての中国」を改めて考える

 

 

参考文献:
・人の行く裏に道あり花の山|投資の時間|日本証券業協会 (jsda.or.jp)
・「大災害」リスクに賭けたヘッジファンド、23年に記録的リターン - Bloomberg
・バフェット氏、「目を見張る」業績望めない-現金水準が過去最高に - Bloomberg
・ウォーレン・バフェット氏、株高騰「カジノ的」 投資機会乏しさ憂う - 日本経済新聞 (nikkei.com)
【広告審査番号:AD2024022】

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録