(※写真はイメージです/PIXTA)

国税庁の調査によると、正規社員の平均給与は年間530万円「令和5年分 民間給与実態統計調査」)、手取りにすると415万円ほどです。平均なので、この金額より大幅に高い層が押し上げている可能性を考えると、ピラミッド型のように低い層も大量にいることが予測されます。年間で手取り415万円、月割りにして34万円では、どのような暮らしぶりになるのでしょうか。その実態に迫ります。

月の手取りは「約34万円」

正規社員の平均給与は530万円。手取りでは年収約415万円、月収にして約34万円となります。家賃は手取りの1/3から1/4くらいが良いとされていることを考えると、8.5万円〜11万円くらいでしょうか。都内周辺の1人暮らしの家賃相場は、1Kなら7万~8万円ほどなので、贅沢しなければ十分に暮らせそうです。

 

ちなみに「令和5年 賃金構造基本統計調査」によると、初任給は大卒で23万7,300円。社会保険料などが控除されると、手取りは18.5万円ほどになります。月収が手取りで15万円ほど増えるにはどのくらいの期間が必要か……と考えると、「平均」になるのはかなり難しいように感じます。

 

そんなハードルの高い「平均」ですが、実際にはどのような暮らしぶりになるのでしょうか。手取り33万円から35万円の範囲のサラリーマンに話を聞きました。

「子どもの心に、大人の財力」で老後の備えはナシ

34歳、エンジニアとして働く神谷さん(仮名)の貯金は50万円だそうです。

 

「家賃は7.5万円、食費や光熱費もだいぶ節約しています。合計で3万円くらいかな。そのぶん、毎月趣味に費やしてしまっていますが。多いときで月20万円くらい使っちゃったことありますよ。平均だと月12〜13万円くらいですかね。貯金は50万円くらいしかありません。ビットコインとか買ってみたいけど、税金がめんどくさいと聞いて、手を出せていません」

 

老後のための備えは考えているのでしょうか。

 

「老後って言ってもまだまだ先だし、ちょっと考えられないですよね。その前に結婚だったり、子どもが生まれたら教育だったり、お金がかかりそうですし。現在の貯金も余った分がプールされているだけで、“何かのために計画的に”というワケではないですね。欲しいものがあったら買っちゃうし、疲れたら仕事辞めようと思うので、そのときのために。とりあえず、“子ども心に、大人の財力”をモットーに、好きなことに好きなだけお金をかけて人生を楽しもうと思っています」

 

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