付き合うことになったが…
度々その女性と会う回数を重ねた藤崎さんは、すっかり心を許し、その女性に交際を申し込みます。そして驚くべきことに、女性の返事はまさかのOK。30歳以上の年の差を超えて交際することになったのでした。
彼女からのお願い
そして、そんなある日その女性から「稼げそうなビジネスがあり、自分ではよく判断できないから一緒に話を聴いてほしい」こんな相談を受けました。さらに、説明会に一緒に行ってほしいという頼みでした。藤崎さんは少し疑いを持ちながらも説明会に参加してみることにしたのでした。
説明会で語られていたのは、誰でも簡単に広告収入を得ることができるというビジネスで、月利で20%以上も狙っていけるというものでした。そして、彼女はとても乗り気な様子で、この仕事で稼げるようになったらいまの仕事を辞めたいが、手元資金が少なく、自分のお金だけでは独立は難しいので藤崎さんにもお金を出してもらえないかと相談を持ちかけたのでした。
そして「そのお金があれば藤崎さんと一緒の時間も増やせる」というような言葉で、どう考えても怪しげな話ですが、「彼女がそれほどまでに言うのならば」と、試しに100万円だけ貸すことにしたのでした。
その翌月、20万円の利益を手にできたと彼女から喜びの言葉を聴き、全額を藤崎さんに渡したのでした。その翌月、翌々月と20万円の利益を手にしたことで藤崎さんの疑いは完全になくなり、藤崎さんは彼女をすっかり信じ込んでしまい、ついに手持ちの資金をすべてビジネスにつぎ込むことにしたのでした。
しかし、その後に彼女から語られたことが「投資した会社が破綻してしまい、残りのお金が返せなくなってしまった……」という衝撃の事実を聴き、藤崎さんの頭は真っ白になってしまいました。
さらに、その後彼女とも連絡が取れなくなります。続いて発覚したのが、彼女が投資したビジネスは詐欺スキームで、彼女はその詐欺会社の一員という事実。名前も本当の名前ではなかったそうです。彼女は藤崎さんからお金を騙し取るために近づいたのです。そして、その後彼女と連絡を取ることができなくなり、ようやく自分が「騙された」ことに気が付いたのでした。
こうして藤崎さんは5,000万円を失ってしまうことに。年金額は月額18万円、家賃と日々の生活費を払えば赤字です。現役のころから積み上げてきた資産と好きな女性を一度に失ったことも加わり、なかなか精神的に立ち直れずにいるのでした。