だから、あなたは損ばかり…株式投資初心者がやらかしがちな「結果が出るわけない」トホホな投資行動【経済評論家が助言】

だから、あなたは損ばかり…株式投資初心者がやらかしがちな「結果が出るわけない」トホホな投資行動【経済評論家が助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

株式投資にチャレンジする人が増えています。しかし、せっかくのチャンスをフイにしたり、行動をためらって大きく傷を広げたりするケースが見受けられます。どのようなところに注意すれば、利益を大きく、損失を少なくすることができるのでしょうか。投資経験豊富な経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

考えるべきは「どちらを選択すれば金持ちになれるか」のみ

買った値段より上がったら売りたくなり、下がったら塩漬けしたくなる…というのは、そもそも合理的な判断ではありません。買った値段にかかわらず、上がりそうなら持っていればいいし、下がりそうなら売ればよいのです。

 

株を買ったときに払った金は「サンクコスト」であって、戻って来ないのですから、将来志向で「売るのと売らないのと、どちらを選択すれば自分は金持ちになれるか」だけを考えればよいのです。

 

買った値段に囚われないためには、毎朝持っている株を全部売ってしまう、というのがよいでしょう。そして、新しく投資をするのです。もちろん、売った株と同じ株を買う場合も多いでしょうが、別の株を買う場合もあるでしょう。

 

そうすることによって買った値段に囚われずに合理的な判断ができるようになるでしょう。もっとも、実際に売り買いすると手数料がかかりますから「売ったつもりになる」だけで十分ですが。

暴落しても「深呼吸して待つ」が基本だが、個別株は要注意!

株価が暴落したときに、冷静でいられる投資家は少ないでしょう。しかし、気が動転しているときに意思決定をすると、間違える可能性が格段に高いので、まずは深呼吸して落ち着きましょう。

 

平均株価が暴落したときには、過去数十年の平均株価のグラフをじっくり眺めましょう。何度も暴落し、そのたびに回復していることを確認したうえで「今回だけは回復しない」と考える理由を考えてみましょう。そんな理由は見つからないでしょうから、今回も回復すると期待して、売らずに静かにしていましょう。

 

ただし、個別株が暴落した場合には、暴落の理由が重要です。一時的な原因(たとえば災害で部品の調達が一時的に不可能になり、工場が止まってしまった)による暴落なら、待っていれば戻りますから売ることはありませんが、会社の将来性に対する期待が剥げてしまった場合には、あきらめて「損切り」をしたほうがよいでしょう。

「損切り」と「狼狽売り」どうやって区別する?

投資初心者は「損切りが苦手で、売るべきときに売らず、塩漬けにしてしまうことが多い」「株価暴落時に狼狽売りをして損をすることが多い」といわれます。それぞれ反対のことをいわれているようですが、しっかり区別しましょう。

 

「狼狽売り」は冷静さを欠いた判断ですが、「損切り」は冷静な判断の結果としての売却です。まずは深呼吸して落ち着きましょう、ということですね。

 

それから、平均株価が暴落したときは、売らずに見守るほうがよい場合が多く、個別株の暴落の時は冷静に暴落の原因を探ってから判断する、ということだと思います。

 

なお、株価が暴落して「これ以上下がったら生活に支障が出る」と慌てる人がいますが、そういう人はそもそも投資額が過大なのです。そんな事態に陥らないためには「株価がゼロになっても生活に支障が出ない金額の範囲内でバクチを楽しむ」ことが重要でしょう。

 

本稿は以上ですが、投資判断等は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があります。

 

筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「THE GOLD ONLINE」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。

 

塚崎 公義
経済評論家

 

注目のセミナー情報

【減価償却】9月20日(金)開催
<税理士が解説>経営者なら知っておきたい
今が旬の「暗号資産のマイニング」を活用した賢い節税対策

 

【医院開業】9月26日(木)開催
【医師限定】人生設計から考える!
医療業界に精通したFPが語る〈医院開業資金〉のリスクと備え

 

【海外不動産】9月28日(土)開催
海外不動産の投資手法をアップデート!
日本国内の銀行融資を活用した最新・ベトナム不動産投資戦略

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧