(※写真はイメージです/PIXTA)

共働きで働いてきたから年金は十分。老後資金はばっちり。そう思っていても、家族関係の変化によって老後破産の危機に陥ることも……。本記事ではSさんの事例とともに、我が子が老後の家計におよぼす影響について、社会保険労務士法人エニシアFP代表を務めるFP三藤桂子氏が詳しく解説します。

共働きで年金は十分!老後を穏やかに過ごす70代夫婦

Sさん夫婦は70歳を迎えた同い年のおしどり夫婦。現役時代はお互いを支え合いながら、共働きし、2人の娘を育てあげました。勤続48年、65歳からは週2日に勤務を減らし、70歳を機に仕事は完全引退。その後は穏やかな年金生活を送っています。

 

娘は2人とも独立し、その後それぞれに結婚。かわいい孫も生まれました。時折、孫を連れて遊びに来てくれることも老後の大きな楽しみのひとつとなっています。いままで仕事中心の生活を送り、旅行する機会も少なかったため、ずっと行ってみたかった日本各地の温泉を巡ってみようと、1~2泊程度の小旅行もすることができていました。Sさん夫婦にとって、まさに理想の老後生活を叶えることができたのです。

 

ここで、Sさん夫婦の年金額はを確認していきます。
 

出所:筆者作成
[図表]年金の見込額 出所:筆者作成

 

※老齢基礎年金は2024年度満額。老齢厚生年金は差額加算を考慮せず。Sさんの平均標準報酬月額は47万円、504月、妻の平均標準報酬月額は41万円、480月で計算。

 

公的年金額については、毎年、厚生労働省から次年度の年金額改定についてお知らせがあります。2024年度の厚生年金保険は夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は23万483円です(※厚生労働省Press Release「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」より)。

 

また、公益財団法人生命保険文化センターによると、ゆとりある生活には月約39万円という調査結果があります。一方で、ゆとりある生活までいかなくとも、夫婦2人で老後生活を送るうえで必要と考えられている最低日常生活費は、平均額で月額23万2,000円となっています。

 

Sさん夫婦の年金額は月額33万円。2人の退職金を合わせた貯蓄額は5,000万円です。年金額は標準以上で、貯蓄額も考慮すると、日常の老後生活を送るに十分な額といえるでしょう。
 

 

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