職場で鳴っている「電話」、出てますか?
――おーい、電話が鳴ったら出てくれよ
――電話⁉ どうやって出るんですか?
――はぁ⁉
若手社員の想定外の返答に、耳を疑う先輩社員。
――昔は、3コール以内に若手が電話に出ないと、すげー怒られたもんだけどな
特に自身の若手時代と比較しがちな40代中堅社員には、電話に出ない若手社員に対する不満は大きいようです。
若い世代ではSNSのチャットなどでコミュニケーションが主流で、電話で話す機会が極端に減少。社会人になったものの「電話の出方が分からない」というのは笑い話ではありません。低い経験値は、電話に対する拒否感にもつながっているよう。株式会社ソフツーが行った『電話業務に関する実態調査』によると、「電話に対して苦手意識を感じていますか」の問いに対して、「感じる(「とても感じる」「やや感じる」の合計)」は57.8%。さらに「20代」では74.8%、「30代」では64.0%と、電話に対して苦手意識をもつ若手社員は多いことがわかります。
しかし「いまどき電話なんて……」と思っているのは、若手社員だけではないようです。「オフィスで固定電話が鳴ると不快に感じるか」の問いに対して、44.8%が「不快」と回答。さらに「不快」と回答した人にその理由を尋ねたところ、最多は「手を止めて対応する必要があり、集中力が途切れ業務効率が悪い」で50.8%。年代別では「40代」が最も多く69.8%。中堅社員、電話を取り次ぐことも多いからでしょうか。20代においては、「業務効率が悪い」が43.0%に続き、「自分の知識で正しく回答できるか不安」が41.4%、「上司にうまく取り次ぎできるか不安」が27.3%と、ここでも経験不足による電話への抵抗感が滲む結果に。
さらに「所属する部署で1日に1人あたりが取る電話の回数はどれくらいですか」の問いには、全体では平均7.4回。年代別にみていくと、「20代」が5.8回、「30代」が5.8回、「40代」が6.6回、「50代」が12.7回。「50代」が突出して多いものの、他の年代はそれほど大きな差はありません。これも時代の流れなのでしょうか。