妻(夫)に先立たれる夫婦、1年で60万組
厚生労働省『令和4年人口動態』によると、2022年の死亡者数は156万6,032人。そのうち結婚している男性の死亡数は47万0,585人、結婚している女性の死亡数は16万4,550人。つまり「妻を亡くした夫」よりも「夫を亡くした妻」のほうが圧倒的に多いことが分かります。
将来を誓い合った仲の良い夫婦であろうと、いつかはパートナーとの別れが訪れるもの。「定年を迎えたら、夫婦水入らずでのんびり暮らそう」と夢を語っても、誰もが叶えられるとは限らないのです。多くが定年とする60歳を前に亡くなる夫は1万7,642人、妻は1万3,902人。日本には3,000万を超える夫婦がいるといわれていますが、そのうち年3万組の夫婦が夢を叶えられずにいます。
また年齢があがるほど、「妻(夫)に先立たれる夫(妻)」は増えていきます。結婚している65歳以上の男性の死亡者数は43万9,891人、女性の死亡者数は14万3,116人。また平均寿命の男女差、夫婦の年齢差から「先に逝くのは俺」と当たり前のように考えている男性(夫)は多いのではないでしょうか。しかし「まさか、お前のほうが先に逝くなんて……」と肩を落とす夫は、年間14万人近くにのぼります。
【男女別・年齢別「有配偶者の死亡数」】
60~64歳:13,052人/7,532人
65~69歳:24,661人/12,142人
70~74歳:56,975人/23,591人
75~79歳:73,045人/27,392人
80~84歳:100,986人/33,807人
85~89歳:106,830人/29,848人
90~94歳:61,634人/13,922人
95~99歳:14,636人/2,299人
100歳以上:1,124人/115人
※数値左より男性/女性
そう考えると、ちょっとしたことで起こりがちな夫婦げんかに時間を費やすのも無駄と感じ、優しくなれそうな気がしてきます。