(画像はイメージです/PIXTA)

実家を片付けるとき、意外と盲点になっている大切なことがあると、不動産投資家で空き家再生コンサルタントの吉原泰典氏は言います。それは一体何なのでしょうか? ご紹介していきます。※本連載は、吉原泰典氏による著書『「空いた実家」は、そのまま貸しなさい』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・再編集したものです。

私が経験した岡山の実家のケース

私の場合、もともと両親が住んでいた岡山市内の実家はしばらく空き家の状況が続き、コロナ禍になるとまったく帰れず、家財道具はそのまま放置状態でした。2022年の秋からようやく重い腰を上げて片付けに帰るようになりました。

 

まず、遺品や家財を見るだけのために1泊2日で3回、帰省しました。最初は妻と娘も一緒に来たのですが、半日もしないうちに飽きてしまったので、2回目からは私一人で行きました。

 

整理を始めると、本当にいろいろなものが出てきました。両親の結納の式次第、自分が生まれたときの臍の緒、おばあちゃんがくれたおもちゃ、同級生からもらった手紙など、忘れてしまっていた過去が真空パックされていたかのように瞬時に蘇ります。

 

祖父の大工道具も出てきました。祖父は大工で、実家は祖父が自分で建てたものです。最初は平屋でしたが、2階を増築したのも祖父です。建物はいまでもすごくしっかりしており、祖父の大工道具はそういう我が家の歴史の象徴です。

 

それらを手に取って見ると、家族の歴史をリアルに感じることができ、また自分が家族から愛されて育ったことをしみじみ再確認できました。

 

そういうものをできれば誰かに使ってもらったり、寄付するのもいいと思います。私も親戚に声をかけました。ただ、引き取ってくれるケースはまれで、実際はほとんどのものを捨てるしかないのが現実です。

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「空いた実家」は、そのまま貸しなさい

「空いた実家」は、そのまま貸しなさい

吉原 泰典

ダイヤモンド社

株やFX、ワンルーム投資よりも「実家」の活用が先! 古い実家は、月5〜20万円を生むお宝です! 「効率的な実家の片づけ」から始まり、「不動産としての実家の価値の見積もり」「不動産としての価値を高める魅力的なリフォー…

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