(※写真はイメージです/PIXTA)

今、海外投資家の間で「日本の不動産」に注目が集まっています。海外の富裕層が日本の不動産を買い漁っているのです。『御社の新しい収益基盤を構築する 区分オフィスビル投資術』(ビジネス教育出版社)の著者である〈青木龍氏〉は、この現状に大きな問題が潜んでいると言います。ここでは著書より一部抜粋し、日本の不動産の現状について解説します。

海外富裕層に買い漁られる前に日本人が不動産を所有すべき

ここで目線をマクロに――世界に向けてみましょう。『PRESIDENT Online』の2023年5月の記事に「中国人富裕層が日本の不動産を爆買いする本当の理由」というセンセーショナルなタイトルの記事が載っていました。

 

この記事では、日本の不動産が爆買いされる理由として、日本の不動産が割安で、さらに海外に比べて購入の制限がないことが指摘されています。今、海外投資家の中で日本の不動産に注目が集まっているのです。

 

まず価格については、なんと、上海のマンション1室分のお金で日本のビル一棟が買えるそうです。日本人が知らないだけで、世界はどんどんお金持ちになり、物価上昇によって日用品や飲食代だけでなく、不動産も高騰が続いています。

 

一方、日本では回復の兆しが見えていますが未だ経済は停滞しています。モノの値段は上がっていますが、それでも海外に比べるとその上昇は緩やかで、結果的にお金を持っている海外の富裕層や投資家からすると「割安」と考えられているのです。

 

さらに、もう1つの理由として、中国に限って言えばお国柄の問題もあります。『まいどなニュース』2020年12月の記事に「中国では土地が買えない。買えるのは『70年間の使用権』だけ」というものがありました。

 

中国では「土地は国家のもの」という決まりがあり、個人が都市部の土地を所有することはできません。市民が家を買うときは土地の使用料(土地を使う権利を得るためのお金)を払わなければいけないのです。しかも、住宅用の土地の場合は70年の期限が法律で定められています。

 

日本にはそのような権利の制限はありません。国籍を問わず、誰でも自由に不動産取引が行えます。さらに言ってしまえば、日本は諸外国に比べて治安も良く、清潔な水が蛇口からいくらでも出てきて、経済的に発展していて、さらに春夏秋冬を通して色々な食べ物があって味もおいしい国です。

 

「割安で、使用制限なし、そして治安良し」のトリプルメリットは、海外の富裕層や資産家からすれば「あり得ない状況」であり「買わない理由がない」状態と言えるのです。その価値に気づいていないのは、日本人だけかもしれません。

 

ですから、日本人こそ日本の不動産に対する魅力や優位性に今すぐ気づいてもらいたいのです。

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御社の新しい収益基盤を構築する 区分オフィスビル投資術

御社の新しい収益基盤を構築する 区分オフィスビル投資術

青木 龍

ビジネス教育出版社

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