室内が熱帯雨林のような湿度…雨漏り・傾き・擁壁のパレード
これは、兵庫県神戸市の物件です。資料請求の時点で、「雨漏りがひどく、建物としてはまったく使いものになりませんよ」と教えてくれましたが、かまわず現地に行きました。
不動産屋の話によると、3年以上も売れ残っているそうです。雨漏りで玄関が崩壊しているため玄関ドアはなく、ドアのかわりに緑色の板を打ち付けて、家の中に入れないようになっていました。
さすがの私も、中に入れない物件ははじめて。「室内を見たい」と伝えたところ、不動産屋は板をはがして案内してくれました。汚いので土足のまま入ります。
室内に一歩入ると、いきなり強烈な湿気が襲ってきました!
「ここは熱帯雨林気候か?」とツッコミを入れたくなるほどの高い湿度。雨漏りで家中に水が溜り、不快な湿気を生み出しているようです。室内は黒いカビだらけで、いかにも身体に悪そうです。キッチンが傾いていて、近くに水路があるので、建物全体が傾いているのでしょう。
雨漏り・傾き・擁壁という3大問題に加えて、水回りが何も使えない、カビだらけの壁紙も交換が必要、残置物もたくさんあるので撤去が必要と、やること満載です。さまざまある問題の中でも、一番に深刻なのが雨漏り。
「これは、やりがいのある物件です。リフォームしたらキレイになりますよ」と私が感想を伝えるや、不動産屋は「え? こんなひどい物件をリフォームするんですか?」とドン引きしていました。
それでも「いくらなら買いますか?」と聞かれたので、購入希望額の20万円を提示すると、あっさり承諾が得られました。一戸建ての購入価格が20万円とは、もう何の値段なのかわからないですよね。シャネルのバッグのほうがよほど高額です※。
※編集注:シャネルの「バッグ」カテゴリではないが、「スモールチェーンクラッチ」で50万円超(2024年4月時点)。
物件の契約時、売主さんは高齢の男性で「早く処分したかったが、なかなか売れなくて困っていた」とおっしゃっていました。それだけに契約手続きが終わると、ホッとした様子でした。
いつもは引き渡しの際に鍵をもらうのですが、この物件はドアがありませんので、鍵の引き渡しはありません。鍵のない引き渡しは不思議な感覚でした。物件の修繕を行うにあたり、リフォーム屋を現地に呼んで見積もりをしてもらいました。
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