不動産投資をする人なら、安く物件を手に入れたいと願うのは当然でしょう。しかしいくら安くても、手を付けられないほどに崩壊した物件では躊躇してしまうと思います。ボロ家から利益を生み出すには、具体的にどうすればよいのでしょうか? 本記事では、恵比寿吉之助氏の著書『50代から年収100万円アップできる老後資産構築法』(ごきげんビジネス出版)から、空き家投資の実例について解説します。

室内が熱帯雨林のような湿度…雨漏り・傾き・擁壁のパレード

これは、兵庫県神戸市の物件です。資料請求の時点で、「雨漏りがひどく、建物としてはまったく使いものになりませんよ」と教えてくれましたが、かまわず現地に行きました。

 

不動産屋の話によると、3年以上も売れ残っているそうです。雨漏りで玄関が崩壊しているため玄関ドアはなく、ドアのかわりに緑色の板を打ち付けて、家の中に入れないようになっていました。

 

さすがの私も、中に入れない物件ははじめて。「室内を見たい」と伝えたところ、不動産屋は板をはがして案内してくれました。汚いので土足のまま入ります。

 

室内に一歩入ると、いきなり強烈な湿気が襲ってきました! 

 

「ここは熱帯雨林気候か?」とツッコミを入れたくなるほどの高い湿度。雨漏りで家中に水が溜り、不快な湿気を生み出しているようです。室内は黒いカビだらけで、いかにも身体に悪そうです。キッチンが傾いていて、近くに水路があるので、建物全体が傾いているのでしょう。

 

雨漏り・傾き・擁壁という3大問題に加えて、水回りが何も使えない、カビだらけの壁紙も交換が必要、残置物もたくさんあるので撤去が必要と、やること満載です。さまざまある問題の中でも、一番に深刻なのが雨漏り。

 

「これは、やりがいのある物件です。リフォームしたらキレイになりますよ」と私が感想を伝えるや、不動産屋は「え? こんなひどい物件をリフォームするんですか?」とドン引きしていました。

 

それでも「いくらなら買いますか?」と聞かれたので、購入希望額の20万円を提示すると、あっさり承諾が得られました。一戸建ての購入価格が20万円とは、もう何の値段なのかわからないですよね。シャネルのバッグのほうがよほど高額です

 

※編集注:シャネルの「バッグ」カテゴリではないが、「スモールチェーンクラッチ」で50万円超(2024年4月時点)。

 

物件の契約時、売主さんは高齢の男性で「早く処分したかったが、なかなか売れなくて困っていた」とおっしゃっていました。それだけに契約手続きが終わると、ホッとした様子でした。

 

いつもは引き渡しの際に鍵をもらうのですが、この物件はドアがありませんので、鍵の引き渡しはありません。鍵のない引き渡しは不思議な感覚でした。物件の修繕を行うにあたり、リフォーム屋を現地に呼んで見積もりをしてもらいました。

 

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