いまや珍しい存在になった「職場の飲み会」。以前は「無礼講」などといって、普段、上司に言えないこと、聞けないことぶっちゃける、ということもありました。たとえば「会社の給与事情」。お酒の力を借りて、気になることを聞いてみたら……みていきましょう。
部長、いくらもらっているんですか?「新卒サラリーマン」の失言に場が凍る…平均「月60万円」も、思わず転職を意識した「上司の給与額」

新卒時代、職場の飲み会での失言…上司に「給与、いくらもらってるんすか?」の答え

飲みニケーションの必要性が問われる昨今。「酒の席だ、今日は無礼講な」と始まる職場の飲み会が懐かしい……という人も多いのでは。

 

「新卒の頃に」と酒の失敗を綴る、42歳のサラリーマン。お酒の勢いで、失言をしてしまったことを振り返ります。その失言というのは、

 

――部長、ぶっちゃけ、いくらもらってるんすか?

 

将来、いくら給与をもらえるのかを知ることは、今後のキャリアを考えるうえでも重要。ただ、飲み会で聞くことではありませんでした。場が一瞬、凍ったことを、いまでも鮮明に覚えているといいます。しかし、そこはみなから慕われる部長。笑いながら「世の中の平均くらいだよ」と応えてくれたといいます。

 

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、サラリーマン(平均年齢43.6歳)の平均給与は、月収で36.3万円、年収で596.9万円。

 

●それが係長(平均年齢45.5歳)だと、月収38.2万円、年収で657.0万円。

●それが課長(平均年齢49.2歳)だと、月収50.0万円、年収で815.4万円

●それが部長(平均年齢52.9歳)だと、月収60.4万円、年収956.5万円。

 

平均値では部長でも大台に一歩及ばずといったところですが、十分希望がもてる数字です。しかし男性の会社はそうではないことが、社歴を重ねるごとにハッキリと分かってきました。そして「部長になっても給与は月40万円くらいらしい」ということがハッキリとしてきたといいます。

 

役職部長の月収の分布をみていくと、中央値は56.3万円。最頻値は「60万~70万円」で17.6%。そして部長職でありながら「月収40万円」を下回るのは全国の部長職の14.6%です。

 

そんなことが分かったのは、30歳の手前くらいだったと男性。このままキャリアを積んでいっても下位14%でしかないという現実に「思わず、転職サイトに登録してしまった」と振り返ります。

 

結局、転職することなく、新卒時に入社した会社でいまも働いているという男性。その選択が吉と出るか、それとも凶と出るか。近い将来、ハッキリするといいます。

 

[参考資料]

株式会社ネクストレベル『「飲みニケーション」についてどう思うか』のアンケート調査

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』