利益率「トータルリターン」で比較
具体的にどの投資信託を選ぶか悩んだ時に、見ておくべきはやはり「実績」。一定の期間に、どれくらいの利益を出しているのかは確認が必要です。
実績を見るには2つの見方があります。
「トータルリターン」と「騰落率」です。
このうちトータルリターンは、一定期間の利益率を表したもの。「基準価額の増減」に「分配金」を足したものを「購入時の基準価額」で割って算出します。
たとえば、購入時に基準価額1万円だった投資信託が、1年後に1万1000円になったとしましょう。この間、分配金25円を4回受け取ったとします。この場合、{(1万1000円−1万円)+(25円×4回)}÷1万円×100=11%となるわけです。
投資信託の運用実績に記されているトータルリターンは、通常、対象期間内の値上がり額に分配金を全て再投資したと仮定して計算しているものが多いようです。
ただ、分配金を再投資していなかったり、手数料の処理が違ったりするものもありますので、別の投資信託を比較する場合は、算出方法をしっかりと確認してみてください。
基準価額の変動率「騰落率」で比較
一方の「騰落率」は、一定期間内に基準価額がどれくらい変動したかの割合です。こちらは、単純に一定期間内の基準価額の変動率を表したものです。
こちらの計算は、「基準価額の増減」を「購入時の基準価額」で割って算出します。
たとえば、前述の投資信託の場合、(1万1000円−1万円) ÷1万円×100=10%となるわけです。購入する投資信託を選ぶ際、このようにして求められる「実績」で比較してみると、その投資信託の運用がうまくいっているのかがわかります。
ただし、いずれの実績も、できれば3年や5年、10年といった長い期間で見るべきです。数ヶ月単位の短期間では、投資信託の個別要因や外部要因による影響が大きく、本当の実力が見えづらいからです。長期投資をしていくわけですから、長期的に安定した成績を上げているかが重要だと言えます。
トータルリターンは証券会社によってはランキング形式で閲覧できるところもありますし、騰落率は運用報告書で確認することができます。
森永 康平
金融教育ベンチャーの株式会社マネネCEO/経済アナリスト
注目のセミナー情報
【海外不動産】12月18日(木)開催
【モンゴル不動産セミナー】
坪単価70万円は東南アジアの半額!!
世界屈指レアアース産出国の都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【事業投資】12月20日(土)開催
東京・門前仲町、誰もが知る「超大手ホテルグループ」1階に出店!
飲食店の「プチオーナー」になる…初心者も参加可能な、飲食店経営ビジネスの新しいカタチとは?
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

