(※写真はイメージです/PIXTA)

人生のエンディングを準備する「終活」にあたっては、遺言書を残すだけでなく、自分が亡くなった後の事務手続きや亡くなる直前の希望を「エンディングノート」に書いておくことも大切です。本記事では『ふと、終活のことを考えたら最初に読む本』(日本実業出版社)から一部抜粋し、エンディングノートの効力と使い方をご紹介します。

亡くなる前の「過ごし方」の希望も書いておく

小春 自分が死ぬときのことを想像すると、しんどくなるわね。

吉田 そうだね。死ぬときはコロッといきたい。延命治療はしてほしくないな…。

先生 「延命治療をしてほしくない」と思っている人はエンディングノートに書いておくとよいです。

小春 そういうことも書いていいの? 私も延命治療はやめたいです。痛いのや苦しいのは苦手だし…。

 

エンディングノートには、自分が亡くなる前と、亡くなったあとの「こうしてほしい」という希望を書いておくと、遺族が対応に迷わずに済みます。

 

 

遺言書に書くような相続財産のことでなくても、たとえば「たくさんの本は図書館や施設に寄付してほしい」といったちょっとした希望から、「延命治療はやめてほしい」といった重要な希望なども書いておくとよいでしょう。

 

しかし、「延命治療はしないでほしい」とエンディングノートに書いておいたとしても、主治医が本人の意思や希望を必ずしも尊重できるとは限りません。

 

エンディングノートに書いた希望は家族に宛てたものなので、厳密にいえば「家族が主治医に相談してほしい」という趣旨の記述と考えるのが妥当です。

 

つまり、このケースでは、エンディングノートに書いた「延命治療はしないでほしい」という自分の希望が必ず実行されるとは限りませんが、本人の意向を家族が知ることで、家族が主治医に相談する機会を作ることはできます。

 

なお、寝たきりなど患者が医師と意思疎通できなくなった場合を想定し、病院から「事前指示書」という書面を渡されることがあります。これもエンディングノート同様に法的効力はありません。

 

エンディングノートは法的文書ではありませんが、これからの時代は法的効力のある遺言書さえ書いておけば十分ということでもありません。現代人の老後は、認知症や寝たきりになってから亡くなるまでの期間が長くなっています。

 

その間に想定される自分の様々な希望をエンディングノートに書いておけば、亡くなるまでの時間をよりよく過ごせる助けになるでしょう。

 

 

加藤 光敏(あんみつ先生)

司法書士

 

※本記事は『ふと、終活のことを考えたら最初に読む本』(日本実業出版社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

 

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