「借りたくても借りられない」…賃貸暮らし高齢者の現実
“かつては退職金と年金給付の二つをベースに老後生活を営むことが一般的であったと考えられるが、公的年金とともに老後生活を支えてきた退職金給付額は近年減少してきている。”
“65歳時点における金融資産の平均保有状況は、夫婦世帯、単身男性、単身女性のそれぞれで、2,252万円、1,552万円、1,506万円となっている。”
資産1,500万円。現実的な数字に見えるでしょうか。金融資産保有額、平均値は1,751万円、中央値は900万円となっていますから、こんな貯まってない/貯められない……と感じる方のほうが多いかもしれません。
さらにお一人様高齢者に関しては、マイホームがあればいいものの、賃貸で暮らしていく場合、借りられる部屋が限られてしまう現状があります。あまりにも厳しい話ですが、孤独死のリスクを恐れた物件オーナーが、「お断り」を告げる例は少なくないのです。
人生100年時代、「老後」の伸長に伴い、経済的な負担も増加していきます。年金への不安感が高まるなか、実際のデータを見てみれば、「日本で老いること」のリアルが明らかになっています。