本人・家族が亡くなった…のこされた家族に支給されるお金
――ではここからは、ご本人・ご家族が亡くなったときに受けられる手当金2つについて教えてもらえますか。
5.埋葬料
黒「まずは『埋葬料』です。健康保険の被保険者や、被保険者の扶養家族が亡くなったとき、埋葬料あるいは家族埋葬料として上限5万円が支給される制度です。支給には、喪主による申請が必要です」
6.遺族年金
黒「そしてもうひとつが、『遺族年金』です。一家の大黒柱に万が一のことが起きたとき、月額10万円~20万円程度が遺族に支払われる公的年金制度のひとつです。のこされたご家族については、遺族年金だけで生活費のすべてをカバーできるわけではありませんが、生活費の基本となります」
――これ、私も父親が早く亡くなったのでもらいました。かなり助かりましたね。
キャリアアップのために自己投資…実は国が援助してくれる
7.教育訓練給付制度
――これまで色々な状況に応じてもらえるお金について見てきました。他にも、もらえるお金としてどのようなものがありますか?
黒「『教育訓練給付制度』というものがあります(図表2)。キャリアアップのために自己投資をして、資格をとることがありますよね。この制度は、厚生労働大臣の指定する講座を受講し、無事に修了した場合、修了時点までに実際に支払った学費の20%〜70%が支給される、というものです」
黒「対象は、雇用保険の加入期間が1年以上、または離職後1年以内の人です。また、対象となる教育訓練は専門性の高さによって種類分けされており、種類によって給付率が異なります」
――こんなものがあったんですね。
黒「給付を受けるには、事前にこの制度を利用すると申告しておく必要があります」
――ありがとうございます。今回は申請すればお金を貰えたり、取り返せたりする制度を解説してもらいました。
黒「今すぐには必要ではないものであったとしても、知っておくといざという時にお役に立つと思います」
――ケガや病気もそうですが、転職の準備中も何かとお金がかかるんですよね。こういった制度をうまく使って、貰えるものはきっちり貰ってほしいですね。
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黒瀧 泰介
税理士法人グランサーズ共同代表/公認会計士・税理士
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