(※画像はイメージです/PIXTA)

日本のすべての証券会社が加盟する日本証券業協会は、9月20日、「令和6年度税制改正に関する要望」を発表し、そのなかでiDeCo(個人型確定拠出年金)の制度改革に関する提言を行いました。高齢化が進行するなか、税制優遇を受けながら老後資金を準備できる数少ない制度の一つであるiDeCoのあり方は重要です。現状のiDeCoのしくみと、今回の提言がどのような課題を解決しようとしているのか、読み解きます。

iDeCoとは?現行制度のしくみ

日本証券業協会は、現行のiDeCoの制度の課題をふまえ、より柔軟で使いやすい制度にする提言を行っています。そこで、まず、現行のiDeCo(個人型確定拠出年金)がどのようなしくみなのか、おさらいしておきましょう。

 

iDeCoは、公的年金とは別に給付を受けられる「私的年金」の制度です。掛金を毎月支払い、好きな運用方法を選んで掛金を運用します。そして、最後に、掛金総額と運用益を合わせた額を「年金」あるいは「一時金」として受け取ることができます(年金と一時金は併用もできます)。

 

◆3段階の「税制優遇」を受けられる

iDeCoの最大の活用メリットは、税制優遇を受けられることです。「掛金の支払い」、「掛金の運用」、「受け取り」の各段階で、以下の税制優遇を受けることができます。

 

・掛金の支払い段階:全額が所得控除の対象となる(所得税・住民税が非課税)

・掛金の運用段階:運用益にかかる税金(税率20.315%)が非課税となる

・受け取りの段階:「年金」は公的年金控除の対象、「一時金」は退職所得控除・「2分の1課税」の対象となる

 

まず、掛金は全額が所得控除の対象です。本来、貯蓄をする場合は所得税・住民税を支払ったあとに残ったお金でせざるを得ませんが、所得控除を受けられることによって非課税となります。

 

次に、掛金の運用段階では、本来、毎年の運用益に課税されますが、iDeCoは課税されません。なお、運用中の年金資産には本来ならば毎年1.173%の「特別法人税」がかかりますが、2026年3月まで課税が凍結されています(提言にはiDeCoにかかる特別法人税の撤廃も盛り込まれています)。

 

さらに、お金を受け取る段階でも、年金は公的年金と同じ所得控除を受けることができます。一時金で受け取る場合も、加入期間に応じて退職所得控除を受けられるうえ、控除後の額の2分の1の額にしか課税されません。

 

◆掛金は「月5,000円」から、限度額がある

iDeCoの掛金は月額最低5,000円からで、1,000円単位で自由に設定できます。限度額は以下の通りです。iDeCoは、毎月の掛金に限度額が設定されています。限度額は、働き方(会社員、公務員、自営業)によって異なります。また、会社員の場合は勤務先に企業年金(企業型確定拠出年金(企業型DC)、確定給付年金等)の制度があるか否かによって細かく定められています(【図表】参照)。

 

iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の仕組み」を参考に作成
【図表】iDeCoの加入限度額 iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の仕組み」を参考に作成

 

◆加入開始は65歳未満

iDeCoに加入できる年齢は20歳~65歳未満となっています。これは、2025年4月からすべての企業で65歳定年制が義務付けられるのに合わせたものです。

 

◆受給開始年齢は60歳~65歳、繰り下げも可

iDeCoの給付金(年金または一時金)を受給開始できるのは60歳~65歳の間です。いつから受給開始できるかは加入期間によります。

 

受給開始年齢は75歳まで繰り下げることができます。その間、運用は継続され、受給額が増える可能性があります。これは公的年金が75歳まで「繰り下げ受給」できるのと合わせたものです。

 

◆最短でも60歳になるまでお金を引き出せない

最短でも60歳になるまでは、基本的に途中でお金を引き出すことができません。例外は、途中で亡くなった場合に遺族が受け取れる「死亡一時金」、高度障害状態になった場合に受け取れる「障害給付金」、きわめて特殊な条件でのみ支払われる「脱退一時金」だけです。

 

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