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小石川【文京区】…小石の多い小川があったから「小石川」
現在、文京区の町名や小石川後楽園(現、文京区後楽)、小石川植物園(現、文京区白山)などの名前として残る「小石川」ですが、江戸時代における小石川が指すエリアは、北は巣鴨、南は小石川門前の外堀、東は本郷・駒込、西は小日向までの広範囲に及んでいました。
地名の由来は、所説ありますが、小石の多い小川があったからとする説が有力です。その事は『江戸名所図解』に記されていたり、松尾芭蕉が詠んだ句碑から窺うことができたりしますが、今、この小石川は存在していません。かつて小石川は、『新編武蔵風土紀稿』によると、現在の豊島区長崎付近に発して、文京区内はほぼ春日通り付近を流れて、水道橋のやや上方で神田川に注ぐ川でした。なお、小石川の地名は、既に中世の書物にその記載があったことが知られています。
江戸初期において小石川は純農村でしたが、火災の際の避難所として、武家・寺社・商人などの抱屋敷(かかえやしき:居住地以外に所持した別宅)の需要が増したため、小石川の400石もの田畑が潰されて、その大半が武家抱屋敷として宅地化されました。小石川は幕末には55の抱屋敷があり、江戸の中でも抱屋敷が最も多い地域の一つになりました。
小石川は武家屋敷だけではなく寺社も多く、江戸三閻魔の一つで俗に「こんにゃくえんま」と呼ばれる「源覚寺」、徳川ゆかりの女声の墓が数多くある「伝通院」(正式名:浄土宗 無量山寿経寺)が有名です。
【小石川周辺のおすすめスポット】
◆源覚寺(こんにゃくえんま)
「こんにゃくえんま」と通称される閻魔王像が祀られている。小石川七福神のひとつ「毘沙門天」も祀っている。
◆伝通院【傳通院】(でんづういん)
徳川ゆかりの女声の墓が数多くある。家康公の母・於大の方(おだいのかた)の菩提寺で、その法名が寺の名前の由来
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