東京には、江戸時代に由来する地名が数多く残されています。今回は寺社・仏閣がシンボルの街を巡っていきましょう。
上野、浅草、高輪、…江戸文化息つぐ「東京の街」を巡る【江戸歴史散歩③】 (※写真はイメージです/PIXTA)

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門前仲町【江東区】…江戸三大祭りに数えられる祭礼が有名

 

門前仲町(もんぜんなかちょう)は、東京都が東京市時代にかつて存在した深川区(現江東区の北西部)に当たる深川地域内の地名です。亀戸と並ぶ江東区の中心であるこの町は、富岡八幡宮の西南に広がり、かつて永代寺門前仲町、のち富岡八幡宮門前仲町として栄えてきました。富岡八幡宮は通称深川八幡宮とも呼ばれ、日枝神社(山王権現)の山王祭・神田明神の神田祭とともに江戸三大祭の一つに数えられる祭礼が行われることでも有名です。

 

歴史を振り返ると、寛永4年(1627)、富岡八幡宮別当寺の永代寺に幕府から土地が与えられ、承応2年(1653)4月に、その土地内で門前町屋が許可され、永代寺門前仲町が始まりました。元禄11年(1698)に永代橋が隅田川の第4番目の橋として架けられると、江戸中心部からの参詣が容易になり、富岡八幡宮と永代寺は賑わいました。祭礼以外にも大相撲の興行が一時期行われて多くの見物人を集めましたが、他にもこの付近が栄えた理由に岡場所の形成があります。その規模は文化~文政期(1804~30)には新吉原を凌ぐほどであったといいます。

 

永代寺は明治元年(1868)に、神仏分離令で廃止され、現存するのは再興されたものです。深川永代寺門前仲町は周辺の門前山本町、蛤町、黒江町と合併して深川富岡門前仲町となり、昭和44年(1969)に住居表示を実施して、現行の門前仲町になりました。

 

【門前仲町周辺のおすすめスポット

◆成田山 深川不動堂

真言宗智山派の寺院。千葉県成田市にある成田山新勝寺の東京別院。諸願成就・厄難消除・交通安全・家内安全・商売繁盛

◆人情深川ご利益通り

深川不動堂まで続く約150mの参道。和菓子や江戸小物・宝飾品などの店が並ぶ活気ある商店街

◆永代寺

門前仲町の名前の元となる参道があった寺。江戸時代に富岡八幡宮の別当寺院として建立。明治に一度廃寺になった

◆富岡八幡宮

日枝神社・神田明神と共に、江戸三大祭りの一つである例祭が行われる由緒ある神社

◆深川公園

永代寺の跡地にできた公園。上野公園や浅草公園などと共に、日本で最初に造られた公園の一つ

◆明治丸

既存する日本最古の帆船。灯台巡視船としてイギリスに造船を発注。国の重要文化財に指定

 

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