(※写真はイメージです/PIXTA)

人生100年時代といわれ、老後資金をどうやって確保するかは切実な問題となっています。その基本となるのが公的年金です。公的年金にはメインの年金にプラスで受給できるものがあり、それらは申請しなければ受け取れません。知らないと、受給しないまま時効消滅してしまうこともあります。そういった年金の一つに「加給年金」があります。本記事では、加給年金の受給資格や受給金額、受給するための手続き等について解説します。

加給年金とは

加給年金は、サラリーマン(会社員・公務員)が加入する「厚生年金」に特有の制度です。

 

老齢年金受給者で、一定の要件をみたす配偶者や子がおり、その配偶者・子の生計を維持している人であれば、通常の年金にプラスして一定額を受給できます。ただし、届出をしないと受給できません。

受給者自身の要件

受給者自身の要件は以下の通りです。

 

・65歳に達している

・老齢厚生年金を受給している

・厚生年金保険(公務員の共済年金も含む)に20年以上加入している

 

年金を受給していることが条件なので、65歳以上で「繰り下げ受給」をしている場合には受給できません。

 

加入期間については「中高齢の特例」があります。これは、1951年5月1日以前に生まれた方について、男性であれば40歳以降、女性であれば35歳以降に15~19年加入していれば、年金の受給資格をみたすこととする特例です。1986年の年金制度改正に伴って、経過措置として設けられたものです。

 

【中高齢の特例】

・1947年4月1日以前生⇒15年加入で受給資格充足

・1947年4月2日~1948年4月1日生⇒16年加入で受給資格充足

・1948年4月2日~1949年4月1日生⇒17年加入で受給資格充足

・1949年4月2日~1950年4月1日生⇒18年加入で受給資格充足

・1950年4月2日~1951年4月1日生⇒19年加入で受給資格充足

 

家族(配偶者・子)の要件

配偶者・子の要件はそれぞれ以下の通りです。受給者がその家族の生計を維持していることが必要です。

 

◆配偶者の要件

配偶者は、以下の両方をみたす必要があります。

 

【配偶者の要件(以下の両方)】

・65歳未満

・年収850万円未満

 

また、法律婚だけでなく、事実婚(内縁)も含みます。ただし、夫婦として共同生活を営むことについての「合意」と、共同生活を営んでいる「事実」が要求されます。

 

◆子の要件

子については、以下のいずれかをみたす必要があります。

 

【子の要件(以下のいずれか)】

・年度の末日(12月31日)で18歳以下

・20歳未満で「障害等級1級」または「2級」

 

加給年金の金額

加給年金の金額は、基本の加給年金に加え、配偶者の分については、受給権者の生年月日に応じた特別加算があります。

 

◆基本の加給年金の額

基本の加給年金の額は以下の通りです。

 

【基本の加給年金の額】

・配偶者:22万8,700円

・子(第1子・第2子):22万8,700円

・子(第3子以降):7万6,200円

 

◆配偶者加給年金の特別加算

配偶者の分の加給年金については、受給権者本人の生年月日に応じた特別加算があります。配偶者の生年月日ではなく、あくまでも受給者本人の生年月日が基準となります。

 

【特別加算と加給年金合計】(日本年金機構HP「加給年金額と振替加算」より)

・1934年4月2日~1940年4月1日:3万3,800円⇒加給年金合計26万2,500円

・1940年4月2日~1941年4月1日:6万7,500円⇒加給年金合計29万6,200円

・1941年4月2日~1942年4月1日:10万1,300円⇒加給年金合計33万円

・1942年4月2日~1943年4月1日:13万5,000円⇒加給年金合計36万3,700円

・1943年4月2日~:16万8,800円⇒加給年金合計39万7,500円

 

受給権者が65歳以上、配偶者が64歳以下だと、39万7,500円(月3万3,125円)ということになります。

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和泉 昭子

KADOKAWA

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