激しくまばたきをしたり、何度も首を振る仕草を見て「これってクセなのかな?」と疑問に感じたことはないでしょうか? もしかしたらそれは「チック症」かもしれません。今回は児童精神科医のさわ先生に「子どものチック症」についてインタビュー。どんな症状が出るのか、すぐに治療の必要があるのかなどについて詳しくお話を伺いました。
子どもの〈チック症〉とは?症状と治療の判断ポイント【児童精神科医が解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

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チック症とは?

チック症とは本人の意思とは無関係に、体の一部がすばやく動いたり声や音を発してしまい、それを何度も繰り返してしまう疾患です。原因ははっきりとは解明されておらず、脳の働きを調整する神経伝達物質に何らかの関係があるのではないかと言われています。

 

子どもの頃に発症することがほとんどで5歳から7歳頃が最も多く、男女比では男の子の方が3倍多いとされています。またチック症はそこまで珍しい疾患ではなく、10人に1、2人くらいの割合で見られるもので、90%以上の患者さんが1年以内に自然に治ります。

 

チック症の種類と主な症状

チックには症状によって大きく2つの種類があり、それぞれ単純性と複雑性で異なる症状が見られます。

 

音声チックの症状

よく見られるのが咳払いです。また「ああ」などの短い言葉を口にしたり、奇声を上げる、鼻を鳴らすといった音を発するものなどが単純性音声チックに分類できます。複雑性音声チックは、相手の発した言葉の語尾を何度も繰り返したり、その場に相応しくない卑猥な言葉や他人を罵倒する言葉を言ってしまう「汚言症」などが特徴です。

 

運動性チックの症状

まばたきや首をすくめたり小さく振ったり、顔をしかめるといった身体の動きが、単純性運動性チックではよく見られる症状になります。複雑性運動性チックの場合は、意味もなく何かを触ったり、突然飛び上がったりなどの行為が見られます。一見目的がありそうでよく分からないのが複雑性の特徴です。

 

トゥレット症候群とは?

音声チックと複数の運動性チックの両方が1年以上続いている状態を「トゥレット症候群」と呼びます。チックからトゥレット症候群に移行することは非常に少なく、1万人に4、5人程度と言われています。

 

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