厚生労働省がまとめたところによると、今年の春闘の結果、平均妥結額は1万1,245円で、前年に比べて4,347円の増加、賃上げ率は3.60%となりました。しかし、生活は一向に上向く気配はなく、苦しさは増すばかり。その対応として「節約するほかない」という状況です。みていきましょう。
平均月収32万円だが…「蓋を開けて思わず二度見」40代サラリーマンが驚愕した、妻の手作り弁当〈衝撃の中身〉 (写真はイメージです/PIXTA)

15ヵ月連続「実質賃金」減少…日本人、そろそろ限界か

厚生労働省『毎月勤労統計調査』の6月速報値によると、現金給与総額(名目賃金)は一般労働者で平均62万5,235円で、前年同月比2.7%の増加。そのうち内訳をみてみると、残業代などを含める「きまって支給する給与」は平均35万0,808円で前年同月比1.8%増、基本給などの「所定内給与」は平均32万4,734円で前年同月比1.6%増、賞与など「特別に支払われた給与」は平均27万4,407円で前年同月比4.1%の増加となりました。

 

軒並み“増加”を記録しているものの、名目賃金から消費者物価指数を差し引いた実質賃金は、2020年平均を100とした場合で136.8。前年比1.6%減となり、15ヵ月連続のマイナスとなりました。つまり「給与の上昇」を「物価の上昇」が上回っている状況が15ヵ月続いているのです。

 

――蓋を開けてビックリ。そこにあるのは「白米」、以上

 

毎日、奥さんの手作り弁当を持参で出勤しているという、40代の会社員だという男性。昨今の物価高をやり過ごそうと節約に努めていますが、「とうとう、ここまできたか」とつぶやきます。お弁当の蓋を開けたとき、あまりの衝撃で思わず二度見したとか。個包装のふりかけが付いていたのが、せめてもの救いだったといいます。

 

日本生協連『「節約と値上げ」の意識についてのアンケート調査』によると、全体の95.1%が値上げによる家計の負担を実感(「値上がりの影響を「とても感じる」と「やや感じる」の合計)。また93.3%が、日頃から節約を意識しているといいます。

 

節約していること・もので一番多かったのが「ふだんの食事」で、60.9%。「外食」49.5%、「水道光熱費」が46.9%、「衣類・靴・服飾雑貨」が39.7%と続きます。また購入頻度が減ったものとして最も多かったのが「デザート・スイーツ・アイス」で31.3%、より安い商品に切り替えたもので最も多かったのが「パン」で15.1%でした。

 

物価高で生活苦。アンケート調査からは「日々のちょっとした楽しみから節約をする」という涙ぐましい努力が垣間見られます。しかし、それもそろそろ限界。物価高以上の給料アップの実現が急がれます。