<関連記事>学費が安すぎて怪しい!? エースアカデミー塾長・高梨裕介氏に聞く「学費月3万円~」でも「医学部合格者数350名超」という“豊富な合格実績”の真相
英語・数学の成績が十分にあり、最難関の医学部を狙っている
高1、高2の時点で英語・数学の成績が取れている人は有利なスタートラインに立っています。しかし、意外にも「現役で合格できずに浪人してしまう」という例は珍しくありません。
「高1、高2時点での成績は良いのに現役で合格できない」というケースには共通点があるため、以下のポイントに気をつけて勉強を進めましょう。
【ポイント①】数Ⅲと理科の習得を優先する
このタイプの受験生が避けるべきことは、「数Ⅲと理科2科目の習得が間に合わない」という事態です。数Ⅲと理科2科目はそれぞれ習得に時間がかかるため、前倒しで勉強しておくことを推奨しています。国公立医学部志望の場合は、国語社会の勉強を早めにスタートするのも有効です。
よく見られる失敗例は、「とにかく英語や数ⅠA・ⅡBの実力を極めようとして、難問演習のみを行っている」というパターンです。英数の実力を極める勉強に時間を割いた結果、その他の科目・分野の習得が間に合わないという受験生は本当に多いです。
英語や数ⅠA・ⅡBの習得が一通り完了してある程度成績が取れるようになったら(目安として偏差値70前後)、数Ⅲと理科の習得を進めていくのがよいでしょう。
全科目とも安定して実力がついてきてから、応用問題演習に入るという順番がおすすめです。
【ポイント②】難問こそ本質の理解が最重要
「難易度の高い問題ほど、基礎や本質の理解が重要となる」点に注意しましょう。
例えば数学や理科において、問題の難易度が高くなるほど丸暗記では対応できなくなります。本質を理解し、基礎的な解法をしっかりと習得して初めて問題文を読み解くことや、解法を導くことが可能になります。
単に応用問題集の解法を丸暗記したり数だけを繰り返したりしても、このような問題は解けるようにはなりません。応用問題集を使用する際には、必ず基礎の参考書や問題集と照らし合わせて、基礎の理解や定着を深めるような使い方をすることが大切です。
【ポイント③】受験校選びで失敗しない
以前の記事で解説した通り、医学部受験で受験校選びは合格可能性を大きく左右します。共通テストの点数次第で有利になる大学、不利になる大学は変わってくるため、最終的な受験校選びは共通テスト後に行いましょう。
また、私立医学部も併願する場合、どこの大学に出願するかを事前に考えておくことを推奨します。「この大学に合格できれば進学する」というラインがあれば、出願校は多めに設定しておくとよいでしょう。
併願校に合格するとプレッシャーが和らぎ、結果的に志望校への合格可能性を上げることもできます(⇒関連記事『【医学部受験】第一志望が国公立でも「私立併願しておくべき」これだけの理由』参照)。
【執筆】綿谷 もも
医学部医学科卒。数学が大の苦手で、高3の冬に受けた模試では偏差値39を取ってしまうほど。エースアカデミーで1年間浪人し、センター試験本番で90%以上を達成、関東の難関国立医学部、難関私立医学部に合格。
医学部入学後はエースアカデミーの医学生講師として6年間受験生を指導し300人以上の医学部合格に貢献。その経験をもとに、医学部在学中に書籍『医学部受験バイブル 現役医大生からの贈り物』を執筆、出版。将来の夢は小児科医。アイドルと猫が好き。
【監修】高梨 裕介
医学部予備校エースアカデミー 塾長、医師
医師/大阪医科大学卒、初期研修修了後に創業。
中学受験経験(灘、東大寺、洛南、洛星中学に合格)。
自身の医学部受験の反省を活かし、350名以上の医学部合格者を指導。医学部合格のためのよりよい指導をより安く提供することを理念としてエースアカデミーを設立。