子どもが学校から持ち帰ってきた荷物が家に散乱……夏休みに突入と同時に繰り広げられるおなじみの光景ですが、どうすればいいのでしょうか? そんな『小学生の親あるある』に答えいただくのは、整理収納アドバイザーの鈴木久美子さん。大量の学用品の収納方法や、整理収納がうまくいくポイントなどを伺いしました。
小学生の親あるある「学用品が家の中に散乱」どう片づければいい?【整理収納アドバイザーの助言】 ※画像はイメージです/PIXTA

 

 

整理収納がうまくいくポイント

ここでは私が整理収納アドバイザーとしてお仕事をする中で、よくお伝えしている大切なポイントを紹介します。

 

整理収納のポイント①:入学前からスペース確保&ルール作り

子どもの荷物の収納場所は夏休み前に用意しておくことをおすすめします。さらに私がお客様にお伝えしているのは、小学校入学前からスペースを確保しておくことです。子どもの荷物をあらかじめ想定しておき、日々のランドセル置き場はここ、週末の持ち帰り品はここ、長期休み前に持ち帰ったものはここ、といった具合に収納のルール作りができていると片付けもスムーズに進みます。

 

整理収納のポイント②:普段のものは子どもが手の届く場所に

お部屋をすっきりとさせたい方の中には、荷物はすべて作り付けのクローゼットの中にしまっておいて外に何も出しておきたくない、という方もいらっしゃいます。ですが子育て中のご家庭に限っては、すべてをしまい込む方法はあまりおすすめではありません。多くの子どもは学用品が目につかなければ勉強をしようと思いませんし、目につく位置に収納場所があるから、物を出したり片付けたりできます。ぜひ小学生の間は、目につく場所に自分専用の収納スペースを設けてあげてください。

 

整理収納のポイント③:何のために保管しておくのかを考える

多くの親御さんが取り扱いに悩むものとして、戻ってきたテスト用紙や子どもの手作り作品があります。答案用紙は見直しのために保管してあるのであれば、見直しが済んだら捨ててもいいと思います。工作は思い出として取っておきたいなら、写真に残してしばらく飾った後に捨てるというのがおすすめです。

 

親から子へ「片付け習慣」という愛情を

「子どもの躾は10歳までがカギ」という考え方を聞いたことはないでしょうか?片付けだけに限らず、どんなことでも親が繰り返し言って聞かせられるのは10歳くらいまでというのが一般的な考え方のようです。それ以降になれば、子どももうるさく言われることを嫌がったり反発してくることもあります。ですから10歳まで、せめて小学校の間は片付けの習慣をつけさせるよう、根気強く向き合って「片付けをしよう」と言い聞かせてあげてください。

 

歯磨きについては、泣こうがわめこうがなだめすかして何とか磨かせたという親御さんが多い中、片付けに関してはそこまでは言わないという声もよく聞きます。ですが身の回りを整えるという習慣においては、歯磨きも入浴も片付けも同じこと。

 

「言ってもやらないんです」と諦めてしまわずに、親御さん自身が片付けをする背中を見せながら、一緒に取り組んでいただければと思います。生きるのに必要な習慣をつけてあげるのは、親が子どもに贈ってあげられる最大の愛情だと思います。ぜひこの夏休みを使って親子ではじめてみてください。

 

【話を伺ったのは】

鈴木久美子/整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザー1級/住宅収納スペシャリスト/クリンネスト1級/整理収納アドバイザー2級認定講師/All About公式ガイド。コンパクトなマンションでお金をかけずにシンプルでホテルライクな暮らしを実践する2児の母。出張整理収納サポートや整理収納に関するセミナー、整理収納のオンラインレッスンなどを開催。TVや雑誌、WEB媒体でも活躍中。