夏の楽しみといったら海や川などでの水辺のレジャー。しかしその一方で、水難事故で亡くなる子どもも急増する季節です。悲しい事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか? 今回はご自身も救急救命士として活動されてきた加藤明仁さんにインタビュー。水難事故を防ぐ方法から事故後の対処方法まで解説していただきました。
子どもが溺れてしまったら?「子どもの水難事故」の予防と対策【救急救命士が解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

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水難事故はどのくらい起きている?

令和4年版 消防白書によると、消防が救助活動を行なった水難事故は令和3年で2,731件ありました。その中で子どもについては、海と河川・湖沼地でそれぞれ毎年平均約30名ずつが水難事故で亡くなっています。

 

海での水難事故はマリンレジャーを楽しんでいる最中に起こることが多く、毎年7月、8月に死亡事故が急増しています。

 

危険な水辺の5つの特徴とは?

危険な水辺の特徴①:深くて流れの早い場所

河川の急流地や潮の流れが強い海岸地域、水深が予測できないような場所は溺れるリスクが高いです。海では離岸流が起こりやすい場所は特に危険です。

 

危険な水辺の特徴②:水中に障害物がある場所

水面から見えなくても沈み木や流木、岩などの障害物が水中に沈んでいる場合があります。これらの障害物はぶつかったり足を引っ掛けて怪我や溺水の原因にもなります。

 

危険な水辺の特徴③:水質汚染された場所

汚染された水や有害物質によって、感染症や皮膚刺激などの健康被害につながることもあります。

 

危険な水辺の特徴④:安全設備が不十分な人工施設

プールや人工の水辺でも安全対策や施設管理が不十分な場合があります。監視体制が不足していたり、浮き具やAEDが置かれていない場所では、水難事故のリスクが高まります。

 

危険な水辺の特徴⑤:気候によって状況が変化しやすい場所

強い風や突然の豪雨などで高波になったり、河川増水が起こることもあります。過去に増水被害のあった河川で遊ぶ場合は、特に注意が必要です。

 

子どもが水難事故にあうのはどんなとき?

誰にも見られていないとき

子どもが誰からも監視されていない状況でプールやビーチで遊んでいると、事故にあう可能性が高まります。特に幼い子や水の経験が少ない子は危険に気づきにくいです。

 

水深が予想以上に深かったとき

水辺には、浅瀬から急に深くなる場所もあります。特に子どもは水深を正しく判断できず、突然の深さにパニックになり溺れてしまうこともあります。

 

適切な浮力具を使っていないとき

水中での浮力を保つために、浮具やライフジャケットの着用は欠かせません。これらを使わずに水に入っていると、疲労やパニック状態になって溺れるリスクが高まります。

 

無理な飛び込みをしたとき

子どもは冒険心が旺盛で、水中で無謀な遊びをしたり飛び込みをすることも。それによって水深や障害物の存在を正しく判断できずに、怪我をしたり事故の原因になります。

 

港や防波堤などで遊んでいるとき

港で遊んでいたり釣りをしているときに防波堤から落ちたというケースもよくあります。

 

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