「この国に期待できることはない」…米田さんが感じた日本への絶望
夫の想像する子育てロードマップはすべて公立の中学、高校が前提となっているようです。でも、行かせることができるなら、留学させてあげたい。日本にいても、もう、何を期待できるのでしょうか。公教育が無償なら、どんなに助かるかと思います。
毎月配られる小学校のおたよりで、教材費やPTAの会費の引き落としの金額が案内されます。日本の公教育って無償じゃないなと、毎月、思い知らされます。
PTAだって必要なんですか? わざわざ有給休暇をとってPTA活動に出て、やっているのはただのおしゃべり。PTAなんて廃止すればいいのに。やりたい人だけやればいいのに。同調圧力がすごすぎますよね。
今から教育制度が変わったとしても、わが子の代には間に合わない。結局、島国の敗戦国を生き続けている気がするのですが、そんなこと言ったら「左」って言われそうで言えません。こんな話はママ友とはできないんです。
プチ家出しちゃう職場の同僚と、けっこう真面目に話をするんです。世界と比べて日本の賃金が横ばいで、でも商品は消費されずに、あふれかえっている。そこだよ! 支払う場面ばかり増えて、収入は増えない。
これからは銀行預金だけでは資産は増えませんよと、やたらNISA(少額投資非課税制度)とか煽られて、気持ちがぐらぐらしちゃうけど、なんだか腑に落ちないよね、って。
それなりの年収があったからといって、決して生活は楽ではない。むしろ、大変ですよ。なんで、こんなに大変なんだろう。やっぱり、「自分は下のほうで生きている」という感覚から逃れられないんです。
小林 美希
ジャーナリスト