(※写真はイメージです/PIXTA)

土地を相続する際に利用すれば、相続税の課税評価額が大幅に減額される可能性のある「小規模宅地等の特例」。加えて、通称「家なき子特例」と呼ばれるものがあるのをご存知でしょうか? 本連載は、後藤光氏が代表を務める株式会社サステナブルスタイルが運営する、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、一部編集してお届け。今回は、土地を相続する際に知っておくべき「家なき子特例」について、利用するための要件や必要書類、注意点などを詳しく解説します。

家なき子特例の申告に必要な書類は? 書類が複雑なので要注意

家なき子特例は相続税の申告と共に税務署で手続きを進めます。たとえ相続税の非課税が確実であったとしても、特例を利用する場合、相続税の申告は必須となる点に注意しましょう。

 

家なき子特例の必要書類

納税地を所轄する税務署へ次の必要書類を、被相続人が死亡を知った日の翌日から10ヵ月以内に提出します。

 

基本的な必要書類

小規模宅地等の特例の申告に必要となる共通の書類は次の通りです。

 

・相続税の申告書:税務署の窓口または国税庁のホームページで取得

 

・遺言書の写し:故人が遺言書を残していた場合に必要

 

・遺産分割協議書の写し:相続人間で遺産分割を決めた場合に必要

 

・相続人全員の印鑑証明書:1通300円、住所地の市区町村役場で取得

 

・世帯全員の住民票:1通300円、住所地の市区町村役場から取得

 

・被相続人の住民票除票:1通300円、最後の住所地の市区町村役場から取得

 

・被相続人の戸籍謄本(相続開始日から10日以降に作成された書類):1通450円、本籍地の市区町村役場から取得

 

・遺産分割協議の分割見込書:遺産分割協議書が相続税の申告期限に間に合わない場合

 

家なき子特例を利用する際に追加する書類

更に追加で次の3点を揃える必要があります。

 

(1)戸籍の附票の写し

相続人の過去の住所変遷が明記された書類で、相続開始前3年以内の住所を証明するため必要です。本籍地の市区町村役場から取得します。1通300円で取得できます。

 

(2)賃貸借契約書

相続人が賃貸住宅に住んでいることを証明するために必要です。ご自宅で大切に保管している賃貸借契約書を準備します。なお、賃貸借契約書を探したが見つからない場合、不動産会社に相談すれば書類の再発行を行ってくれるかもしれません。

 

(3)相続家屋の登記事項証明書

故人の家屋であった事実を証明するための書類です。家屋の住所地を管轄する法務局で取得します。窓口請求の場合は1通600円、インターネット請求なら1通500円(窓口受取480円)です。

※本記事は、株式会社サステナブルスタイルが運営する相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』より転載したものです。

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