(※写真はイメージです/PIXTA)

後藤光氏が代表を務める株式会社サステナブルスタイルが運営する、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、一部編集してお届け。今回は、「成年後見制度の手続きに必要な診断書の取得方法や様式・書き方、費用」について詳しく解説します。

医師の診断書はどうやって取得する?取得方法を解説!

診断書は基本的に本人のかかりつけ医師へ作成を依頼しましょう。ただし、かかりつけ医師がいない場合や、何らかの理由で断られてしまったという場合は、他の内科医・精神科医に作成してもらいます。

 

なお、作成してもらう診断書については成年後見制度用の他、医療機関の中には成年後見制度へ対応する診断書をあらかじめ備え付けているところもあります。

医師の診断書の取得にかかる費用は? 有効期限はある?

診断書の作成は有料で医療機関ごとに費用も異なり、約5,000円〜10,000円が目安です。診断書の作成は保険外診療なので保険診療の3割負担が適用されず、全額自己負担となります。なお、診断書の有効期限は発行してから3ヵ月以内です。

 

一方、裁判所の判断により医師の診断書だけではなく「鑑定」(より詳しく判断能力を判定する手続き)を要求されるケースもあります。

 

詳細な判定となる分、鑑定に要する費用は約50,000円〜100,000円と高額になります。

2019年に成年後見制度の診断書書式が改訂! 何が変わった?

任意後見・法定後見制度いずれの場合も、診断書の書式改定で2019年から「本人情報シート」を作成・任意提出できるようになりました。

 

本人情報シートとは

診断書は本人の判断能力について医学的な所見を明記する書類ですが、本人の生活状況が反映されておらず不十分でした。そこで、医師が診断する際の補助資料として、本人情報シートの活用が追加されました。

 

本人情報シートは、本人の生活場所や福祉に関する認定の有無、本人の日常・社会生活の状況、日常・社会生活上の課題への対応策等を記入します。

 

本人情報シートは、次の方々により作成してもらうのが望ましいとされています。

 

・社会福祉士や精神保健福祉士

・介護支援専門員や相続支援専門員

・医療機関等の相談員

・市町村が設置した地域包括支援センター職員等

 

費用は無償・有償いずれでも構いません。本人情報シートを作成してもらう社会福祉士等と話し合って決めます。

 

本人情報シートは提出に追加できる書類で、必ず添付する書類ではありません。しかし、追加で提出した方が家庭裁判所の審理に役立ちます。

 

医師の診断書・本人情報シートの作成の際は専門家へ相談しよう

医師の診断書・本人情報シートに関して不明点や疑問点がある場合は、かかりつけ医師の他、ソーシャルワーカー、家庭裁判所の職員等へ相談してみましょう。

 

家族等が判断能力の低下した本人の状態について詳しく説明すれば、より正確な医師の診断書・本人情報シートの作成が期待できます。

※本記事は、株式会社サステナブルスタイルが運営する相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』より転載したものです。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧